コラム
妊活で漢方を選ぶ理由2「時間がかかると思われるけど」
2014年10月21日 公開 / 2016年5月18日更新
前回、漢方薬も副作用はあり、重篤な副作用が起こるのは漢方薬本来の使用法でない使い方をした場合と説明しました。
では、漢方薬の2つめのイメージ「即効性がなさそう」
について、漢方薬の実際を説明いたしますので、次からを読んで判断してください。
一言でいうと、漢方薬が即効性がないというのは間違いです。
実際は、服用数分以内に効きます。
たとえば、足がつってどうにかしたい時に飲む芍薬甘草湯。
効き目が次の日とかなら意味がありません。
飲んですぐ効くので、よく使われます。
筋に血液を与えることでつっぱりをほぐしてくれます。
しかし、筋肉のつっぱりは血液不足だけでなく、冷えが関与している場合もあり、
その時は冷えをとる生薬を足さないと効きが悪いです。
漢方は3000年以上も前から仮説と検証を繰り返してきた実践医学です。
抗生物質ができるまで、死亡原因の多くを占め人類を最も悩ませた病気は「感染症」です。
その感染症に立ち向かうため実践されてきた医学が漢方です。
感染症治療において重要なことは、原因となるウィルスや細菌が増えるのを早く抑えること、
つまり即効性のある治療法でないといけません。
漢方という医学が淘汰されず今まで続いてきたということは、即効性がある治療法であるということの証明だと思います。
しかし、感染症以外の慢性的な症状(食欲がない、からだのだるさ、しびれ、痛み、冷え性など)は、
即効性より不快な症状が起こりにくいカラダになるための体質改善が目的になります。
そういった場合は、服用数分で効果がでるというよりは長い期間をかけて体質を変えていきます。
血液の赤い成分である赤血球も全部生まれ変わるのは120日かかると考えられています。
つまり体を構成する細胞を元気なものに変えるにはそれなりの日数がかかります。
表面的な症状でなく根っこの体質を改善していく漢方薬が即効性がないというのはそういうことになります。
では、その漢方医学の一部である子宝漢方についてはどうでしょうか。
子宝漢方の2013年に服用し妊娠された方(直近より100例)を集計したデータがあります。
妊娠までの治療期間は平均10ヶ月でした。
「やっぱり長い!」
と感じますよね。できれば1,2か月で効いて欲しいですもんね。
では、現代医学での治療なら即効性があるのかみてみましょう。
不妊治療により妊娠した26~46歳女性へのインターネット調査(回答数926) の全国平均のデータがあります(株式会社バズラボ調べ)。
それによると、妊娠までの治療期間は平均25か月でした。
これらを比較すると、
子宝漢方は体質改善が目的なので相応の時間はかかりますが、
現代医学の不妊治療よりも特別に時間がかかるわけではないと理解していただけると思います。
次は、漢方薬のイメージ3つめ「効くか分かりにくい」について書かせていただきます。
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