残暑による不眠

2023年9月4日

テーマ：中医学で見る季節の漢方薬

コラムカテゴリ：医療・病院

残暑による不眠

9月に入り秋へと向けて気温が下がっていくはずですが、まだまだ暑い日々が続いております。

残暑という言葉がありますが、中医学では夏の暑さは体にダメージを残します。

夏の暑さは熱を蓄積させたり、体の気血水の「水」を奪います。

ここで言う「水」は飲料水などの水分とは少し異なります。

気血水の「水」は体を潤すだけでなく、体の冷却水としても機能します。

水不足になった体は夜になると体に嫌な熱感が生じます。

微熱のような感じで寝つきが悪い、眠りが浅い、夢をよく見る、などの不眠症状がでます。

人によってはイライラや焦りなどの焦燥感なども感じます。

これが残暑による不眠症のメカニズムです。

冷却水不足を解決するには？

では、冷却水不足である水の不足はどうすればよいでしょうか。

単に水を飲んでも補充されるわけではありません。

先ほど言ったように、中医学で言う水は少し異なります。

水を補うには薬膳で言えばスイカやトマトなどの夏野菜など。

※妊活中や妊婦さん、冷えの強い方は夏野菜は程々に食べましょう。

反対に辛い物などの発散させる食べ物は控えましょう。

漢方薬で言えば天王補心丹などがよく使われます。

冷却水を増やし嫌な熱感を解消してくれます。

夏の暑さで熱感があるいやな不眠症は放置しておくと他の体調不良を招きます。

水の不足は乾燥する季節に不調が出やすいです。

空気が乾燥する秋になる前に対処しておきましょう。