気分の落ち込みを解消し精神を安定させる漢方薬は加味帰脾湯。
梅雨時期に多い悪夢
梅雨のジメジメした時期になると少し寝苦しくなります。
寝苦しいだけならまだしも、悪夢でお悩みではないでしょうか?
中医学では体にとってジメジメした湿気は体に溜まり悪さをします。
この悪さをする湿気を『水湿』とよびます。
水湿は単に手足や体、顔などが浮腫むだけではありません。
頭や体が重だるい、頭痛、めまい、食欲不振なども起きます。
更には溜まった水湿を放置していると悪夢を見るようになるという、ちょっと怪しい話もあります。
水湿は体内で濃縮されて凶暴になる
先ほど説明した体に溜まる湿気である水湿はサラサラしていると言われています。
ところが体内の水湿は放置しておくと体内で濃縮されネバネバした痰飲になります。
この痰飲は水湿に比べて厄介で身体にとって更に悪さをする凶暴なものです。
吐き気や嘔吐、喘息、めまいだけではなく不眠、うつ病、自律神経失調症、精神病などメンタル面に影響を及ぼします。
中医学では痰飲は奇病(原因不明の病気)を引き起こすとも言われています。
また、濃縮された痰飲は体から取り除くのにとても時間がかかり厄介です。
悪夢に使う漢方薬
古来より中国ではバクは邪気を払い、悪夢を食べる伝説の生き物として語り継がれてきました。
そんなバクのように悪夢で悩む人に使用する漢方薬が温胆湯です。
温胆湯はメーカーさんにより処方が少し異なりますが基本的には痰飲を取り除く生薬で構成されています。
中には酸棗仁などを入れて良く寝れるようにしているものもあります。
ジメジメした湿気が多い梅雨から夏にかけては痰飲ができやすいです。
運動や食養生で湿気を体から追い出す事も大切です。