《妊活》の基本の一つは?
中医学で見る妊娠・出産
中医学で妊娠・出産は気血がみなぎり腎が充実していることが良いとされています。
特に腎に関しては『腎は精を蔵し、成長・発育・生殖を主る』とされ、妊娠出産にはとても重要なところであるとされています。
また出産の際に女性は気血を大量に消耗するので産後の養生がとても大切です。
産後脱毛、産後鬱、産後関節痛など養生を怠ると様々な病気に悩まされるのでご注意ください。
子供に受け継がれる腎
先ほども説明しました漢方でいう『腎』は生殖・発育・成長に深く関係します。
腎は生命としての根源である『精』を蓄えるところです。
この精が少ないと腎は弱くなります。
また、この腎の精は両親から子供へと受け継がれるとされています。
受け継いだ腎の精が不足していると子供は五遅と呼ばれる発育不良が出やすくなります。
◎五遅◎
- 立つようになるのが遅い
- 歩けるようになるのが遅い
- 言葉をしゃべるようになるのが遅い
- 髪の毛が生えてくるのが遅い
- 歯が生えてきたり、生え変わるのが遅い
両親の腎を充実させる養生が大切
元気な赤ちゃんを産むには両親の腎を充実させることが大切です。
腎は女性では上の図のように28歳、男性では32歳をピークに衰えが始まるとされます。
また、腎は加齢で衰えるだけではなく生活も不摂生などでも衰えます。
腎の衰えは腎虚(じんきょ)とよばれます。
- 足腰のだるさ
- 疲れやすい
- 物忘れが多い
- 視力や聴力の衰え
- 白髪や抜け毛
- 早期閉経
- 不妊症
こういった症状があるなら腎が弱っている可能性があります。
腎が弱い方は補腎(ほじん)と呼ばれる養生が大切です。
腎を補う漢方薬
古来良い中国では腎の弱り腎虚に関して補腎薬と呼ばれる漢方薬が様々開発されてきました。
その基本方剤でもあり有名なのが六味丸(ろくみがん)です。
地黄(ジオウ)、山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク)、沢瀉(タクシャ)、茯苓(ブクリョウ)、牡丹皮(ボタンピ)から構成される漢方薬です。
この漢方薬を中心に八味地黄丸、杞菊地黄丸、麦味地黄丸など様々な補腎薬が作られました。
さらに効果の強い動物性生薬を使用した補腎薬などもあります。