将来の大口融資の為の今の小口融資
思わせぶりな金融機関も有ったものです。
呆れてしまいます。
「ご相談に乗りましょう。先ずは緻密な経営計画書を作成してお持ちください。」
金融機関からこのようなことを言われたと
喜々として当社を訪れた経営者様に酷な通告をしなければなりませんでした。
「貸す気はありませんよ。そんなことを言ったのはどこの金融機関ですか?」
私の質問に対し社長様は「●●銀行」と答えられました。
「●●銀行の誰ですか?」という私の問いに
「▲■さん」と社長の回答
なんと私が良く知っている金融機関担当者でした。
「▲■さんに真意を確認して良いですか?」という私の問いに
「是非お願いします」と社長の回答
・・・・・。
結論から言えば、「複数行協調なら出せない訳ではない」という超曖昧な回答でした。
「単体ならだめなんでしょう!?」と確認する私に
「協調なら検討できるかもしれない」と他人事の回答です。
既に他の金融機関からは「NO」を突き付けられていても経営者は期待するのです。
金融機関たるもの
貸せないなら貸せない
貸さないなら貸さない
明確に言うべきです。
その一言が無いために、溺れる者たる経営者は一縷の望みを託してしまうのです。
その期待感と共にくる安ど感により資金繰りを停止する経営者心理を知るべきです。
当社がどれだけ「絶対に貸してくれません!」ときっぱり言っても
経営者は金融機関が貸してくれるかもしれないと淡い期待を持ってしまうのです。
当社が貸さないと言っているものを覆して金融機関が貸してくるケースは稀有なのです。
自分が悪者になろうとせず口を濁すことは金融機関にあるまじき行為です。
人の命が懸かっているのだという意識を持って欲しいのです。
資金繰りで頭を悩ませる経営者の心に寄り添うたび
金融機関の明確な物言いこそ、経営者の命を救う手段だと思っています。