会議はアコーディオン-結果を出す会議のための5つの方法
初対面のときに欠かせないのが自己紹介です。日本人は奥ゆかしいので、自己紹介にあまり重きを置かない傾向があるように思います。英語となると、当たり障りのない内容で済ませてしまう人が多いのではないでしょうか。しかし、ビジネスの場ではそうも言っていられません。握手とともに、自己紹介はビジネスの第一歩としてとても重要です。人間関係を始める上で自分を印象付け、有利になる自己紹介を考え直してみませんか。
日本語での一般的な自己紹介
仕事関係の会合での、自己紹介のごく一般的なものは、こんな感じでしょうか。
「皆さんこんにちわ。私は中山アツヒロと申します。神戸海山商事で経理をしております。妻と、5歳の男の子と3歳の女の子の二人の子どもがいます。趣味は釣りとサーフィンです。よろしくお願いします」
図式化すると
1<あいさつ> → 2<氏名> → 3<会社名、所属> → 4<家族構成> → 5<趣味> → 6<締めのあいさつ>
このように、基本的には、名刺に書いてあること(氏名、会社名、所属)に少し個人情報(家族、出身地、趣味など)を付け加えるというのがパターンとなるでしょう。
自己紹介はとても重要であることは、どのような状況においても、どこの国でも変わりません。しかし、背景となる文化・国民性において、その「模範例」はかなり違ってきます。日本では、初対面の相手に自分のことを長々と説明することはあまり好まれません。そこで、上記のようにあっさりとしたものに留め、その後で個人的に話す機会があれば、情報を付け足していくという形が一般的でしょう。中にはとてもユーモアのセンスが優れた人もあって、そこにひねりを加えて自分の外見的特徴などを織り交ぜて、印象付ける人もありますが、少数と言えるかもしれません。
英語での自己紹介とは
次に、上の一般的な日本語での例を、そのまま英語にしてみます。
"Hello everyone. My name is Atsuhiro Nakayama. I am in the Accounting Department of Kobe Umiyama Trading. I have a wife and two children, five-year-old boy and three-year-old girl. My hobbies are fishing and surfing. Nice to meet you!"
完璧!でしょうか?実はこの自己紹介、英語としては何も間違ってはいませんが、残念ながら外国人へのアピール度はかなり低いと言わざるを得ません。淡々とした自己紹介だけでは自分を印象付けることはできません。とにかく「目立ってナンボ」が英語の世界ですから、初対面の場面にはかなりの力がこめられます。自己紹介は名刺の情報を読み上げることではなく、コミュニケーションの第一歩としての重要なスキルなのです。
内容の順番としては、上記の日本語の場合の図式とさほど変わりはありません。では、どこをどんな風に変えればいいのでしょうか?一つずつ、順を追ってみていくことにしましょう。
「あいさつ」から「氏名」へ
<あいさつ>
リラックスした場面では”Hi everyone”がよく使われます。もう少しフォーマルな場では、"Hello everyone." かなりフォーマルになると"Good morning / Good evening ladies and gentelmen." が良いでしょう。
<氏名>
ここで強調しておきたいのは、外国人にとって日本の名前は馴染みがないので、非常に聞き取りにくいという事実です。私達日本人でも、早口の英語で"My name is Svetlana Bogachyov."と言われたら、面食らいますよね。どこからどこまでがファーストネームかも聞き取れないでしょう。これと全くおなじことを英語圏の人も感じるということを、私達日本人は自分の名前について、しっかりと認識する必要があります。
まず、ファーストネームだけを自分でも間延びして聞こえると思うぐらいゆっくりと発音します。次に、ファーストネームとラストネームの間では、はっきりと区切りをつけながら、繰り返します。こうして、ファーストネームを2回繰り返し、更に長い名前の人は、ニックネームを用意しておき、これを付け加えます。上記の例で言うとここんな感じです。
"Hello everyone. I'm Aa・tsu・hii・ro. Aa・tsu・hii・ro (一息いれる)Na・ka・ya・ma. Call me Hiro."
「皆さんこんにちわ。私はアツヒロ、アツヒロ・ナカヤマです。ヒロと呼んでください」
私が以前に聞いた自己紹介で、ある女性が漢字の意味を英語で説明していました。これは印象に残るという意味で、とても上手なやり方だと感心しました。そこで、一例をご紹介します。
Hello everyone. My name is Shizuka. Shizu means "quiet" in english, and Ka means "scent." Quiet scent. However, as you can see, I'm not at all quiet. Please feel free to talk to me, and you will see I am pretty talkative."
「こんにちは皆さん。私の名前は静香です。「静」は英語では quiet (静か)、「香」はscent (香り)という意味です。でも、ご覧の通り私は全然静かではありません。どんどん話しかけてみてください、私がかなりお喋りだっておわかりだと思います」
会社名・所属
以前のコラムにも書いたことがありますが、英語の自己紹介では会社名は必須ではありません。会社という組織への帰属意識が薄いことが原因かもしれません。ですから、所属ではなく自分の職種を言います。
"I'm an accountant, one of the most boring jobs. However, I can help a lot of people by doing this boring job, because not many people like to do it."
「私は、最も退屈な職業の一つ、会計士をやっています。でも、みんながやりたがらないこの退屈な仕事をすることで、人助けになっていると思います」
このように、ただ単に職業を述べるだけではつまらないので、自虐ネタ?を入れると、笑いが取れて場の雰囲気がほぐれます。そして、次に進みやすくなります。そんなことは無理って?大丈夫、一度気の利いたフレーズを考えて暗記しておけば、あなたが職種を変えるまで何度でも使えます!
趣味
家族構成については、あまり自己紹介では使いません。日本のように結婚、子どもが当たり前の社会は少ないくらいなので、個々の複雑な事情については触れない方がいいでしょう。あくまでも自分についての情報に焦点を絞ります。その代わりに、趣味については、少し詳しく言います。
"I enjoy fishing and surfing, as I was born in a small town near the Pacific Ocean. I get excited when I feel the ocean wind and smell the sea. I often visit Okinawa for vacation with my family, and my dream is to visit Papara of Tahiti, a very popular surfing spot."
「私は太平洋の近くの小さな町で生まれたせいか、魚釣りとサーフィンが好きです。海の風を感じ、海の匂いをかぐとわくわくします。家族との休暇でよく沖縄に行きますが、夢は有名なサーフィンスポットであるタヒチのパパラへ行くことです。」
趣味を言う時、"My hobby is....."で始める人が多いと思いますが、この表現はあまり使わないので、 "I enjoy -ing."と覚えましょう。enjoy は「楽しむ」というより、「好きでよくする」と言う意味で使います。更に話を広げるには、例のように"I get excited when......" 「~するとわくわくします」のフレーズが便利です。他の例も考えてみました。
"I enjoy dancing, although I'm not very good at it. I get excited when I listen to my favorite Latin music."
「あまり上手ではないのですが、ダンスが好きです。大好きなラテン音楽を聞くと、わくわくします」
"I enjoy watching baseball, although I don't play it myself. I'm a huge fan of Hanshin Tigers, and I get excited when baseball season comes."
「自分ではやりませんが、野球観戦が好きです。阪神タイガースの大ファンで、シーズンになるとわくわくします」
ご自分ではどうしても思いつかないという方は、神戸ビジネススクールの三宮までメールでご連絡ください.。info@kobebs.com
少し手間賃はいただきますが、是非ご一緒にオリジナルの素敵な自己紹介を考えていきましょう。お待ちしています!
神戸ビジネススクール(株)では、ビジネスに本当に役立つ英語を効果的に学ぶことができます。社内企業研修から個人レッスンまで、英語でお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。無料体験レッスンも実施中です。
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