5歳で英検?~神戸ビジネススクールの人気コラムシリーズ
前回では、ニューズウィーク日本版から「遠い楽園でノマド生活を」という記事をご紹介しました。この記事では、デジタルノマドが働くハブド(Hubud)から、ハイテク時代の新しいライフスタイルに焦点をあてています。しかし、International Business Timesにある原文では少し論調が違っています。以下、私が翻訳したものを抜粋してご紹介します。 (原文はこちらhttp://www.ibtimes.com/digital-nomads-work-no-longer-place-life-one-big-adventure-1563396)
ハブドの共同創設者スティーブ・マンロー(Steve Munroe)は 「家から仕事をすることを夢見ていたけど(中略)2年もすると飽きて、寂しくなってしまったよ」と言っています。彼の同僚ピーター・ウォール(Peter Wall)はこう分析しています。 「15年前のテレコミューティング(在宅ワーク)という言葉を覚えている? あれこそ夢だと思ったのに、実現していない。なぜかと言うと、退屈だったし、やっぱり人と人とが顔を合わせて交流することが本当に大切だからだよ。(中略)だから、自分のやりたいことができて、コミュニティに所属できて、おまけに美しい、そんな場所があるんだってみんな気づき始めてると思うんだ」
前回に説明したオーデスク社(oDesk)のビジネス開発副社長マット・クーパーMatt Cooper)は同社についてこう説明しています。「オーデスクは、仕事は場所で決まるのではないという考えから出発しました。デジタル・ノマドたちは、冒険の人生と、プロとしての成功の両立は可能だという証拠です。彼らは世界中のどこからでも、旅先で仕事をやってのけるのです。」
5年以内に、ミレニアルたちが働いて得た収入を使って旅行する年数がピークを迎え、ベビーブーマーたちをしのぐようになる、というレポートが紹介されています。別の調査では、2020年までにアメリカの労働人口のうち、フリーで働く人は半数を超えるだろうと予測されています。「あらゆることがインターネット上へと移っていき、場所は関係なくなりつつある。アメリカ有数の大企業でさえ、社員の在宅勤務を認めている」と、ハブド利用者のアメリカ人女性は言います。
最後はこう締めくくられています。「世界中を自由に移動するデジタル・ノマドの正確な数を把握することは困難ですが、こうした変化はあちこちで見られます。20年前には全く考えられなかったことかもしれませんが、テクノロジーは日々、職場から人を解き放っているのです。」
オーデスクの調査では、昨年ノマドになった人のうち、59%は収入が増加し、職場に縛られなくなったことで、92%の人が満足度も上がったと答えています。自由を好むアメリカならではの結果でしょうか。一方日本では、満員電車に長時間揺られて、毎朝決まった時間に出勤することは、大半の会社員にとって長年ごく当たり前の日常ととらえられてきました。フリーで働くということは、出社する必要がなくなることを意味します。しかし、同時にリスクと孤独とを伴う冒険でもあります。30代の日本人たちも、どんどんデジタル・ノマド化しつつあるのでしょうか。
パソコンとインターネットさえあれば、バーチャルの世界の中での交友関係が生まれるからその方が煩わしくない、という考え方は私にも理解できます。時には人間関係のストレスに悩まされ、一人で離れ小島に行きたいと思うことだってあります。そうなると、私達(神戸ビジネススクール)も、スカイプを使ってセブ島からライブ英会話レッスンを始めるかもしれません。しかし、人と人とが実際に顔を合わせて話をしなくては生まれてこないことってたくさんある、と信じて私は仕事をしています。時代がどんなに変わろうと、こうした人間の心理というものは、そんなには変わらないのではないでしょうか。
だからこそデジタル・ノマドたちは生涯 在宅で勤務する代わりに、PC片手に飛行機に乗り、世界中での新たな出会いを求めて飛び立っていくのでしょう。
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