デイビッド・セイン著「日本人のちょっとヘンな英語」について考える~その2
ご覧になった方もあると思いますが、新幹線の清掃風景が紹介されて話題になりました。乗客が降りてから発車するまでのわずか七分間できちっと清掃をやってのける様子は、日本人にとっても驚異的ですよね。この模様はインターネットで海外でも紹介され、様々な国の人が驚きとともにコメントを寄せています。その中で、今日は7月17日付Japan Todayに掲載された記事をご紹介したいと思います。
この記事では、スタッフが走り去る列車に敬礼する様子の画像について、コメントを集めて紹介しています。ここには、清掃スタッフだけでなく、乗務員の様子も映っています。"Why do Japanese cleaning crews bow at trains? "「なぜ日本人清掃スタッフは電車にお辞儀をするのか?」By Krista Rogers http://www.japantoday.com/category/lifestyle/view/why-do-japanese-cleaning-crews-bow-at-trains
「もう一つ興味深いことは、こういった清掃員たちが、列車がホームに出入りする際にお辞儀をすることだ。敬意の表れと一般的には解釈されるが、日本人の間でもこれに対しては様々な意見があるようだ。
外国人からのコメントとしては、何の意味があるのかという戸惑いと、賞賛の気持ちとが読み取れる。一体彼らは何にお辞儀をしているのかという問題が、共通した議論を呼んでいる。」
ロジャース氏は、国別にこの画像へのコメントをまとめています。
■ アメリカ
「タイトルには、列車にお辞儀するとあるが、中にいる乗客にじゃないのか?」
「もしアメリカ人がもっとお互いを尊重していれば、世界で今のような立場には置かれなかっただろう」
「ちょっとやりすぎの感じはあるけど、良いことだ」
「尊敬する。西洋にももっとこういうことが必要だ」
「日本文化の奇妙な一面だ」
「日本にいたとき、タクシーの運転手でさえ、割り込んだらお辞儀してたよ」
「どこかで読んだけど、日本は科学的な発展を遂げながらも独自の文化と伝統を守り続けた唯一の国だ」
■ イギリス
「日本の伝統は世界一だ!西洋人は、礼儀と品格を忘れてしまった」
■ ブラジル
「日本は素晴らしい国だ!唯一の問題は、自殺率の高さだね」
■イタリア
「彼らは、乗客と、運転手と、そしてお互いにもお辞儀をしているんでしょ?」
■中国
「個人的には、日本人が何にでもお辞儀をするのは解せない。中国ではお辞儀をするのは、亡くなった人に敬意を表するときぐらいだから」
さて、日本人は一体なんと言っているのでしょう。同じ画像を題材にしている「ジパング」から拾いました。http://jipangnet.blog.fc2.com/blog-entry-1009.html
「むしろなんで外人はお辞儀しないの?無礼なの?」
「電話でも頭をつい下げてしまうのは病気だと自覚あるけど治る気配はないな」
「例えばスポーツ選手もグラウンド/ピッチ/コート等に一礼するよな。要は自分が与えられた活動の場に対して、『静から動へ、動から静へ』の区切りをつけるための一種のルーティーンでしょ」
「どれも正しい気がする 外国の人達もわかってきてくれて嬉しい」
「このお辞儀は到着時だから『おかえりなさい』『いらっしゃい』『いつもご利用ありがとうございます』的なものじゃないの?」
個人的には、私は次の意見に賛成です。列車そのものに対しての感謝の念の表れで自然と頭が下がる、という感じなのではないでしょうか。
「お辞儀は、いろいろあるが、この場合は、列車に対し、きれいにさせてもらいますということと、無事に走ってくださいということと、乗客を気持ちよく運んでくださいということを表しているんだよ。」
神戸ビジネススクール(株)では、ビジネスに本当に役立つ英語を効果的に学ぶことができます。社内企業研修から個人レッスンまで、英語でお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。無料体験レッスンも実施中です。
https://www.kobebs.com/contact/