ビジネス英語スキル~交渉が難航したとき
私はいくつかの大学でも講義を担当させてもらっていますが、そのうちの一つに、経営学部の2回生から4回生まで合同の選択英語授業があります。そこでは、34名の学生さんたちが将来の仕事に役立つ英語を学ぶために受講しています。教員としての私の役割は、ビジネスに役立つ英語表現を紹介することです。英語の電話や会議、話し合いやプレゼンテーションといったシーンを想定しており、教科書は使わずに、その時にビジネスで話題になっている時事問題などを扱っています。
本年度の大きな課題のひとつは、主要なグローバル企業のSWOT分析を完成させるというものです。次にその結果を、みんなの前でグループ単位で発表します。 就職すればこういったことが必要になってくるので、学生たちは、自主性をもって取り組んでいます。どういった流れの授業なのか、ご説明しましょう。
まず、私が課題の内容、目的を最初に説明します。そして、4人~6人の小グループに分かれてもらい、グループ単位でどの企業を取り上げるかを決めます。決めた会社の概要をリサーチし、SWOT分析をし、出てきた結果を話し合います。そしてグループ発表のため、プレゼンテーションの形式に整えて、最終的に全員の前でプレゼンテーションをします。
この課題の目的は、それまでに学習したことをまとめ、強化し、近い将来に役立つ次のようなビジネススキルを磨くことにあります。
・decision making (意思決定)
・delegation (仕事を割り振る)
・controlling of work flow (仕事の流れをコントロールする)
・project management (プロジェクトの管理)
こういったスキルは、直接は課題の中に提示されていませんが、最終目標であるプレゼンテーションを成功させるためには、必須となっているのです。したがって、学生たちは自分でも気付かないうちに、こうしたスキルを習得していくことになります。教員としての私の役目は、学生たちが行き詰ったり、問題に直面した時にアドバイスをしたり励ましたりすることですが、これはビジネスシーンでの管理職の役割と同じです。
ただし、学生たちはこれをすべて英語でやらなくてはなりません!彼らの英語力にはかなりばらつきがあり、また中国・ベトナム・韓国からの留学生も含まれています。 したがって、英語を流暢に話すことよりも、グループのメンバー達とコミュニケーションをうまく取ることの方が重要になります。これも、グローバルビジネスの雛形として、良い経験になるはずです。
どのチームも自然と誰かがリーダーシップを発揮して、チームを率いていくようになります。これは教員として見ていると、とても興味深いものです。学生達が楽しみながら熱心に課題に取り組む様子もまた、嬉しく思います。私にとって、教師としての深い満足が味わえる、幸せなひとときでもあります。
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