職場での上手なほめ方~コミュニケーションのためのビジネス英語
先月、私は友人とマレーシアに旅行する機会がありました。英語が第二言語であるこの国で、私は興味深い体験をしました。マレーシアには複数の異なった民族が暮らしており、また外国からの観光客も多いので、ほとんどの人が英語を共通語として使っています。
滞在中に、私達はコミュニケーション上のトラブルをいくつか経験しましたが、いつも同じ原因によるものでした。それを分析したいと思います。まず、例をいくつか挙げます。
空港から乗ったタクシーの運転手は、とても愛想のいいマレー人でした。彼は、ホテルまでの30分ほどの道中、あらゆるものについて、ものすごい早口の英語で喋り続けていました。私は大体8割ほどわかりましたが、ニュージーランド人の私の友人は、半分しかわからなかったようです。
次に、イラン人夫婦のレストランでは、イラン料理の食べ方についての説明がほとんど理解できませんでした。説明の最後に「さあ、メイン料理にはレモンと玉ねぎをつけてほしいですか」と聞かれました。よくわからなかったものの、おそらくイラン風のソースか何かのことだと思い、OKと言うと、生の玉ねぎを4つに切ったものと、レモンを半分に切ったものが出てきたのです。それをどうするのか、私達には全くわかりませんでした。
また、こちらが注文したものと違うものが出されたことも一度ではありませんでした。友人がメキシコ料理のレストランでアボカドサラダを注文したら、出てきたのはギリシア風サラダでした。マヨネーズを頼んだ時は、わかってもらえなかったのか、二回頼んでも出てきませんでした。
さて、なぜこういったコミュニケーションの問題が発生したのでしょうか。アクセントの問題ではありません。マレーシアでは、中国系・マレー系・インド系が主な三大民族で、それぞれ英語の発音やイントネーションも異なっています。その他に私達は、休暇で訪れていたトルコ人、メキシコ人、ドイツ人、チェコ人、ロシア人、フランス人とも英語で話をしました。いずれも母国語のアクセントでの英語でしたが、その人たちの英語は問題なく理解できましたし、私達の英語も彼らにちゃんとわかってもらえました。
意思の疎通に問題が生じたのは、いわゆるコミュニケーション・スキルに問題がある人たちと話した時だったのです。早口すぎて聞き取れなかったり、発音が明瞭でないために理解できなかったことが原因でした。いわゆる「滑舌」の問題です。これは、母語であるかどうかとは実は関係ありません。日本人どうしが日本語で会話していても、聞き取りにくい人はいるでしょう。
ここで、自慢するわけではありませんが、食事の注文の際に問題があったのは私の友人だけで、私は全部クリアできました。彼のニュージーランドなまりの英語のせいではありません。彼はグローバルに活躍する実業家なので、仕事のときには意識して明瞭に、標準的な英語を話していると思います。しかし、私という旧知の友人といる時には気をぬくのか、とても早口になり、しかも発音がはっきりしないことが多々あります。それが、世界の様々な国の観光客が話す英語に慣れているはずのマレーシアの人でも、聞き取りにくかったのです。
異文化コミュニケーションのコツは、単純なことです。他の人にわかりやすいように、はっきりゆっくり話す、ただそれだけなのです。
神戸ビジネススクール(株)では、ビジネスに本当に役立つ英語を効果的に学ぶことができます。社内企業研修から個人レッスンまで、英語でお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。無料体験レッスンも実施中です。
https://www.kobebs.com/contact/
この記事を気に入ってくださったら、こちらもおすすめです
本田圭佑選手のコミュニケーション・スキルにしびれる!
職場での上手なほめ方~コミュニケーションのためのビジネス英語