ビジネス英語スキル~交渉が難航したとき
今日は、英会話のテキストでよく見られる例から考えてみたいと思います。ユウコが友人のヒロコを同僚のJohnに紹介します。
Yuko: Hiroko, this is John. John, this is Hiroko.
John: Hi Hiroko, nice to meet you.
Hiroko: Hi John, nice to meet you too.
John: So, what do you do, Hiroko?
この"What do you do?" 正確には"What do you do for living?"「お仕事は何をされていますか」というフレーズは、初対面の相手に対してice-breaker(会話のきっかけ)として使う、となっている場合が多いと思います。これは特にアメリカ英語のテキストでよく見られます。しかし、この質問をする時には注意が必要なことはあまり知られていません。
ビジネスを目的とした交流会や名刺交換会なら、名刺を交換しますからこの質問をすることはあまりないので問題にはなりません。しかし、不特定多数の人が集まるパーティなどでは、上記の例のように、名乗った次の瞬間にこの質問をすることは避けたほうが良いかもしれません。なぜかと言うと、社交を目的とするパーティでは、会ったばかりの相手が不快に思うかも知れないからです。世の中、自分の職業や肩書きが自慢で仕事を楽しんでいる人ばかりとは限りません。中には、地位が高い故に詮索されたくない人もいます。
アメリカ人はヨーロッパ人に比べて経済的成功を重視する傾向があるから、この質問によってまず相手を値踏みするのだという分析も読みました。フランスやイタリアなどヨーロッパの国々で、初対面の相手からこれを聞かれる事はほとんどないそうです。これらの国では、職業よりも、どんな本を読んだか、休暇でどこへ行ったか、週末に何をするかなどを人々は知りたがると言います。また別のサイトでは、ニューヨーカーは相手の名前よりも先に職業を知りたがるが、同時に多くの人がこれを失礼だと感じているとありました。
世界中には様々な考えの人がいますから、"What do you do for living?"は万能ではないと覚えておいたほうがいいかもしれません。ちなみに日本人はどうでしょうか。ビジネスと無関係な状況で、例えば、知り合いの結婚披露宴で隣り合った人に、「ご職業は何ですか」といきなり尋ねる人はあまりいないと思います。そう言えば、名前さえもあまり尋ねませんよね。
神戸ビジネススクール(株)では、ビジネスに本当に役立つ英語を効果的に学ぶことができます。社内企業研修から個人レッスンまで、英語でお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。無料体験レッスンも実施中です。
http://www.kobebs.com/contact/