TOEFL と TOEIC徹底比較!
11月1日付け日本経済新聞にTOEFLに関する次のような記載がありました。
「政府は2015年度の国家公務員試験・総合職試験から、米国発の英語能力テストTOEFLを使う方針を決めた。」
以前、コラム「TOEFL本格導入か」http://mbp-japan.com/hyogo/kobebs/column/35520/(2013年3月25日)でもこの動きを取り上げましたが、いよいよ本格的に始まるようです。
これより前の9月には、大阪府が全国の都道府県では初となるこういう決定を発表しています。
「教委は20日、府立高校の2017年春の入試からTOEFLや英語検定試験を活用する方針を決めた。府教委が独自の基準でTOEFLなどの結果を換算し、入試の英語の得点と比べて高い方を採用する。」朝日新聞 2013年9月20日
この発表後、一部では受験生全員にTOEFLを受けてもらうかのような誤解が生じ「中学生にそんなこと無理、無駄」といった短絡的な反対論が湧き上がっています。大阪府教育委員会が言う「府立高校の入試にTOEFLや英語検定試験を活用する」とは具体的にどういうことを指すのでしょうか。一言で言うと、TOEFLや英検を受験させるのではなく、「結果を換算」するのです。つまり、中学3年までに取得した英検やTOEFLのスコアを一定の割合で換算し、入試の際の英語の点数と比較して、高い方を最終的な得点と認定するというものです。更に、これは希望する受験生のみが対象です。
皆さんもご存知の通り、TOEFL(“Test of English as Foreign Language”)はETSという民間団体が実施する試験です。試験結果は北米、オーストラリア、英国など130カ国、9000以上の大学で入学判定基準として使用されています。インターネットを使ったiBT(“Internet Based Test)に切り替わってから、その難易度はいっそう増しています。(詳しくはこちらのコラムをご参照ください「TOEFLとTOEIC徹底代比較!」http://mbp-japan.com/hyogo/kobebs/column/35535/3月26日)
スピーキングやライティングもコンピューターの画面上で個別に行うこの試験で高得点を取ることは、至難の技と言えます。私個人の感覚では、英検準1級合格よりもTOEIC850点取得よりも困難だと思います。英語圏の大学に正規入学し、ネイティブスピーカーと同レベルで授業を受け、課題を提出し、試験を受けて単位を取得する能力があるかを見る、という本来の目的を見ればこれは当然のことでしょう。
換算の基準を見ると、英検準1級もしくはTOEFL iBT(120点満点)が60点以上なら、英語入試は満点扱いとなっています。中学3年の時点でこの基準を満たす生徒がいるとすれば、最近まで英語圏の国で過ごした帰国子女(10歳で帰国では無理と思います)か、或いは親の両方もしくは片方がネイティブスピーカーであるか、そのくらいしか私には思いつきません。中には幼い頃から特殊な英才語学教育を受け、日本にいながらにしてネイティブ並みの英語力を持つスーパー中学生も存在するのかもしれませんが。
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