Reference 「推薦状」その1
先日、現在勤務している外資系企業からの転職を考えている女性から、英文履歴書に関する相談を受けました。プライベートレッスンなので、こういった個人的なニーズにもお応えしているのですが、彼女の原案を見て少し驚きました。非常に優秀でバイリンガルの人なのですが、彼女が下書きしてきた履歴書は読みづらく、訴えかけるものがありませんでした。私は外国人講師をこれまでに多数採用してきていますので、彼らの履歴書を200通は見ています。しかし、お粗末なものが多いのが実情です。英語のネイティブスピーカーでもそうなので、日本人が英語で履歴書を書くのは大変に難しいものです。
そこで、新しいテーマ「英文履歴書の書き方」を設定して、順を追って皆さんにお伝えすることにしました。初回の今日は、なぜ英文履歴書はむずかしいのか、日本語のものと比較して分析します。
まず、日本語の履歴書の場合、はっきりと規定のフォーマットがあります。コンビニでも入手できる、写真を添付するお馴染みの用紙です。手書きしなくてはならないという手間はありますが、何をどこにどう書くのかを悩む必要はありません。 それに対し、英語では大まかな内容に多少の共通点はあっても、レイアウトから全く自由形式です。しかも世界共通ではなく、国によって基準がかなり変わります。また、新卒なのか転職なのかと言った応募者の状況によっても違ってきます。最近では、コンピューターでスキャンするタイプが使われるようになりましたから、そうなるとデジタルバージョンを使わなければなりません。
このように英文の履歴書は人によって実に様々ですから、応募者は途方に暮れることもしばしばあります。そこで、アメリカではプロが履歴書を代わりに書いてくれるサービスがますます繁盛しています。「読んでもらえる履歴書」をあなたに代わってプロが作成します、と言う履歴書作成代行業者はインターネットを通じて増える一方です。1通の作成料は40ドルから400ドルまでぐらいと幅広く、中には履歴書作成資格保有者(Certified Professional Resume Writer)(CPRW)なる職業もあるようです。
現在使用されている履歴書のタイプには次のようなものがあります。1から3までは従来からよく使われているものです。4と5は最近使われ始め、今後は需要が増えると思われます。
1. Chronological(年代順)
2. Functional(職務別)
3. Combined(混合型)
4. Scannable (スキャン用)
5. Embedded for E-mailing (メール組み込み型)
履歴書の役割は、面接までこぎつけるようにすることです。採用側から見れば、不適格な候補者を除外するためのものですから、「会って話がしてみたい」と思ってもらえる履歴書を書かなければなりません。相手によって、また自分の状況によって、最適と思われるタイプを使用しましょう。
個々の履歴書についての詳しい説明は、次回をお楽しみに!
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