オンライン講演「思春期・反抗期の子どもとのつき合い方〜自己肯定感を育てる7つの関わり〜」:枚方市教育委員会主催
Q. 子どもが爪を噛むようになってしまいました。接し方を変えなければいけないと、以前よりコミュニケーションを多く取ろうとしていますがなかなか直らずどのように接するのが本人にとって良いのでしょうか。
A. 子どもはなぜ爪を噛むのでしょうか。
実は「噛む」という行動にこそ、この問題の本質があります。
「噛む」という行動には二つの目的があります。
一つは「食べる」という目的。
これは食べ物を「破壊し」消化しやすいようにするためです。
もう一つは「攻撃する」という目的。
「噛む」という行為の背景には「破壊衝動」と「攻撃衝動」があるのです。
固いおせんべいをバリバリ食べたときに何かスッとした経験はありませんか。
食事には癒し効果がありますが、
「噛み砕く」事によるストレス発散効果があると言われています。
つまり子どもの爪噛み行動の背景には何らかのストレスがあって
それを無意識的に発散させていると考えられます。
だから「この子には何がストレスなのか?」を観察して探し出すことができれば
それを取り除いてあげると「爪噛み」も自然に消えていくと思います。
これは大人の「肩こり」にも言えるのですが、
怒りを我慢したときに無意識的に拳や腕に力が入って肩が凝ることもあるのです。
この場合ですとまず「怒りやすい」自分のものの見方考え方を見直して
「ま、いっかー」と流せたり許せたりするようになれば肩こりが治ることがあるのです。
子どもの場合は自分で見方や考え方を変えたり出来ませんので
ストレスになっていることを親が取り除いてあげるということになるのですが、
ご相談にも「接し方を変えたり、コミュニケーションを多く取ったり」されているようですね。
そこで少し視点を変えてみましょう。
習い事が負担になっていませんか。
子育てを頑張りすぎていませんか。
ご主人とは上手くいっていますか。
ご実家や義実家とは上手くいっていますか。
そういったことを今一度見つめ直されて、
「気張り」や「こだわり」が家族の幸せを邪魔していないか
チェックしてみましょう。
そういう意味では子どもの問題行動は親自身に「気づき」を与えてくれるものと考えられますね。
子どもの「爪噛み」を直接的に直そうとせず、
今されているように「自分のあり方」を見つめ直し変えていくことで
自然に直っていく例は非常に多くあります。
あともう一つ。
あなた自身が誰かに対して根強い「怒り」を感じておられるなら、
それを許すことで「爪噛み」行為が止む可能性もあります。
親の「怒り」のストレスを子どもが無意識的に肩代わりしている可能性もありますから。
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