オンライン講演「思春期・反抗期の子どもとのつき合い方〜自己肯定感を育てる7つの関わり〜」:枚方市教育委員会主催
詩 「 仲直り 」
がまんばかりさせて
ごめんね
しんどい思いばかりさせて
ごめんね
きついことばかり言って
ごめんね
ごめんね
わたし
つらかったね
わたし
ありがとう
わたし
by はせがわみつる
今年の1月21日に三木市内の認定こども園、保育園の先生方の研修で講演をさせていただいた時、お一人お一人にそれぞれ違った詩をプレゼントしたのですが、この「仲直り」という詩を受け取ってくださった方が下のようなコメントを下さいました。
土曜日は講演ありがとうございました。
心に響くお話ばかりでした。
自分も相手もありのままでいい。
簡単なようで難しく思ってしまいますが
その言葉を胸に毎日を過ごしたいです。
最後に、わたしは『仲直り』という詩をいただきました。
がまんばかりさせてごめんね。…
という詩です。
ここでいう『わたし』は自分にも、相手にも当てはまることなのでしょうか、
この詩に込められた思いを知りたいです。
また色々な詩も拝見させていただきます。
ありがとうございました。
それではご質問にお答えさせていただきます。
この詩の中の『わたし』は自分のことだけです。
自分が今まで自分を大切にしてこなかった、
自分の気持ちも大切にしてこなかった、
自分に我慢ばかりさせてしまっていた、
自分のことを責めてばかりいた、
それを反省し、自分に謝り、
これからはもっともっと自分を大切にしようと
心に強く誓っている。
そのような思いで書いた詩です。
少し哲学的になるのですが、
「自分=わたし」は二人いるように思います。
見ている自分と見られている自分。
例えば自己嫌悪といった場合、
嫌っている自分と嫌われている自分がいます。
普段の生活においても
「それは好きだとか嫌いだとか思う自分、これがやりたいとかあれはやりたくないと思う自分、そういうありのままの自分、本音の自分」と「そうすべきだ、そうすべきではないと自分を管理監督する自分。自分を抑圧し、自分を責めるような自分」とがいるように思います。
ややもするとこの『自分を抑圧し、自分を責めるような自分』が主体になって、自分に我慢ばかりさせたり、自分にきついことばかり言いがちだけれども、それは決していいことではないんじゃないか。もっと自分に優しくしていく方がいいんじゃないかと気がついた。
そしてそう気がついたら、いかに今まで自分が自分を大切にしてこなかったか、自分を蔑(ないがし)ろにしてきたか、自分がどんなに辛かったか・・、そんな思いが溢れてきて自分で自分に「辛かったね、よく我慢したね、ごめんね、わたし。ありがとうね、わたし。これからは大切にするからね、わたし。」と自分が自分に語りかけているという詩です。
僕自身が特別に強くそう感じる時があったというわけではないんですが、やっぱりこの詩に似た思いは僕も持っていました。
なんか自分を甘やかしたらいけない、自分に厳しくするのがいいんだみたいな価値観や自分のことよりもまず他人のことを第一に考えるのがいいんだ、自分の希望を優先するのは良くないことだみたいな価値観が世間一般的には立派とされていて、ついついその常識というか他人の目というか、そういうものを優先してばかりいたら、自分がとっても空虚に感じられて「こんな自分は好きじゃない。自分はもっと自分というものを大切にして自分らしく生きていきたい。」と思う瞬間があるんじゃないかなあと思います。
そんな時にこの詩を読まれたら「そう!そう!」と共感してもらえるかもしれません。
自分が自分と仲直りする。
もう自分を責めるのをやめる。
もっと自分の気持ちを大切にする。
そこから何か始まるものがあるように思います。
(ブログ「長谷川満の親学講座」1月23日の記事より)
そのようにブログに書いたところ、同じ方から再度コメントをいただきました。
<コメント>
この詩の深い部分まで教えていただいて、
ありがとうございました。
この詩を頂いたとき、
神様がわたしの為にこの言葉を選んでくれたような、
そんな気持ちになりました。
子どものことを考える仕事についていますが、
自分のことすらまだまだ。
今の自分にぴったりな この詩を見て、
心が救われた気がしました。
本当にありがとうございました。
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