大人のウツ、子どもの不登校

長谷川満

長谷川満

 最近、「うつ」になる人が増えてきているように思うのですが、
 皆さんの周りでも「うつ」になられた方がおられるのではないでしょうか。

 僕の周りでも4人ほど「うつ」になりました。
 一人は介護職。
 一人は建築・土木関係の営業。
 一人はシステムエンジニア。
 一人は化粧品メーカーの営業。
 日本人15人のうち1人はうつになるそうです。

 だいたいが日・祝も休めない過重労働だったり、ストレス過多の職場だったり。
 求められることが多すぎて、それに応えられない自分を責めたり、情けなく思ったり・・。
 「うつ」は真面目で責任感が強く、人のことを考える優しい人がなる病気です。

 思えば今の子どもたちも昔の子どもと比べたら相当忙しくストレスフルな環境で過ごしているのかもしれません。
 習い事は今や5つ6つは当たり前。
 1週間のうち塾や習い事がない日が1日か2日しかないなんてザラです。
 中学生になれば部活があって、土日祝日も練習か試合です。
 もちろん塾にも通っていて、そこでたんまりと宿題を出されて・・。
 学校でも宿題、テスト、提出物。
 クラスや部活の人間関係にも気を使う。
 目立ちすぎないように、いじめられないように。
 子どもは学校で親が思っている以上に気をつかっています。
 昔にはなかったSNSもありますしね。
 その上、親からも先生からも「勉強、勉強」「受験、受験」。

 考えたら子どもも過重労働、ストレスフルな環境に置かれているのかもしれません。

 ゲームばっかりしていると言われるけれど、
 お母さんだって1日3時間くらいはテレビを見てるわけで。
 子どもだって24時間のうち3時間くらいは好きなことをしても、
 許されるように思うのですが、どうでしょうか?

 以前、不登校の中学生を教えていた時、その子が言っていました。
 「お弁当の時間に誰かが何かを言った時、面白くもないのに笑わなければならないのが苦痛。」
 
 それほど友達に気をつかっていたから不登校になったのだなあとその時思いました。

 その子の個性やその子の能力(キャパシティー)とは関係なく、一律に宿題が出され、それをこなすことが求められます。
 
 いま本当に子どもたちはたくさんのことが求められています。
 そしてそれに応えらえない自分を責めたり、情けなく思ったり・・。
 もうこれ以上耐えられないと不登校になるのではないでしょうか。
 それは大人がこれ以上無理と「うつ」になるように。

 不登校は真面目で責任感が強く、人のことを考える優しい子がなるものです。

 子どもは「うつ」になる代わりに不登校になっているのかもしれません。

 もし、辛くても苦しくても、我慢して学校に行き続けたら子どもはきっと原因不明の身体の不調を訴えるようになるでしょう。不登校はそうならないための安全弁みたいなものかもしれません。

 大人の「うつ」は、長期の休暇のあと職場復帰しますが、大抵は部署替えになります。もしくは退職し転職することになるでしょう。なぜならうつ病になる前の職場に戻せば、うつ病が再発する恐れが高いからです。

 子どもの不登校がなぜ長引くのかもこのあたりに問題があるのかもしれません。

 ただ元に戻そうとするばかりではなく環境を変えてあげる配慮が必要なのでしょう。

 その証拠に、中学生の時に不登校だった子でも、高校からは楽しく通っている子がたくさんいます。

 環境が変われば、頑張れる子はたくさんいるし、
 もし、いま中学校で不登校であったとしても、
 家庭教師とかで学力さえつけておけば
 「高校はちゃんと通えて大学も行きました」
 なんてことになることはよくあることです。




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長谷川満
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長谷川満(家庭教師)

家庭教師システム学院

発達障がいや不登校の子の意欲を引き出すには自己肯定感を高める必要があります。その子のありのままを受容し、信頼関係を築き、成功体験と褒め言葉で自信と意欲を引き出します。

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