第47回ペアレントセミナー「子どもの思春期・親の思旬期」終了しました。<後編>
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では、まず「愛の子育て」の資料をご覧下さい。
< 愛の子育て >
1、いい子にしようとしない
(あなたでいい、あなたがいい)
2、甘えを許し受け入れる
(あなたもわたしもダメでいい)
3、自然にお任せする
(私には何もできません)
4、愛や喜びや幸せを受け取る
(私の許に生まれてくれてありがとう)
5、自分のエゴに気づく
(「あなたのため」は自分のため)
1、いい子にしようとしない
(あなたでいい、あなたがいい)
いい子にしようというのは今の子どもを否定することです。
「今のあなたじゃダメ」と言ってるのと同じですね。
僕が家庭教師で担当するのは中学生の男子が多いのですが、
大抵は勉強が大嫌い、ゲーム大好きです。
そういう子どもに対して親も先生も「今のあなたのままじゃダメだ」と
その子を否定する言動ばかりで関わってしまうため、
その子にとって周りの大人は全部、敵になってしまうんですね。
そうなると子どもは大人の言うことなんて聞きません。
だから僕はまず子どもの味方になるんです。
「ゲームおもろいなあ、どんなゲーム好き?
どんな漫画読むの?」
そんな子どもの興味のある所から話を聞いていきます。
あと子どもの愚痴も聞きます。
学校の先生に対する愚痴、親に対する愚痴を
「そうか、そうか。そらそやな。わかるよ。」
と否定しないで全部聞きます。
子どもの立場に立って共感するんです。
勉強も楽に解ける問題からやって
「出来た、出来た」「すごい、すごい」と
ほめてあげる。
「君は素直やなあ。素直な子はぜったい伸びるよ」と
その子の長所を教えてあげる。
こういうことを2ヶ月も続けていると、
この先生は今までの大人と違うな、
この先生だけは「自分を認めてくれる、自分をほめてくれる、
この先生は信頼できる」になるんです。
そうして子どもとの間に信頼関係を築くことが出来たら
「一緒にがんばっていい点取ろな」
「はい!」
「一緒にがんばって◯◯高校合格しよな」
「はい!」
てなるんです。
教育でも子育てでも子どもとの間に信頼関係がないと
うまくいくはずがありません。
こうして信頼関係が出来ると子どもはいろんなことを相談してきます。
「先生、勉強しなアカンと思ってもついついゲームをしてしまう。
どうしたらいいやろ?」
「みんな同じやで。勉強しようと思いながら
ついついゲームしてしまうやろ。分かるわー。」
「わかる?先生」
「わかるでー。ゲームがあったらやってしまうのはあたり前やわ。」
「あったらやってしまうなあ、先生」
「うんうん。だから先生の教え子でな、ゲーム売った子おったわ。」
「へ~、勇気あんなその子。」
「うん。よっぽどその高校に受かりたかったんやと思う。」
「そうか・・」
そういうふうに会話するとね、中に
「先生、僕ゲーム売るわ」という子がいるんです。
僕が「売れ!」と言ったわけではありませんよ。
その子が自分で考えて行きたい高校があるからゲームをやめようと決断したんです。
これは本当に尊いことです。
何かを無理矢理やらせたり、
親の思ういい子にしようとするのが教育ではありません。
子どもの内側から自然に子どもの良さが引き出されてくること、
それこそが教育です。
子どもの良さが引き出されるためには子どもの良さをみてやらねばなりません。
その良さを信じてやらねばなりません。
そしてあたたかい信頼関係をつくること。
あとは信じて待つ。いつまでも待つ。
それは僕がその子を信じている証しです。
では、2つ目、
2、甘えを受け入れる
(あなたもわたしもダメでいい)
あなたもわたしもダメでいい。
いい言葉ですね。
楽になる言葉ですね。
不登校の子もね、
「もう無理して学校に行かんでもいいよ。
ずーっと休んでいてもいいからね。」
そうお母さんから言ってもらえたらどんなに楽になるでしょう。
どんなに安心出来るでしょう。
そうしてゆっくり休めたら、元気も出て来て、勇気も出て来て、
また学校に行こう!という前向きな気持ちも湧いて来ます。
こうお話しすると
「そんな簡単なことで不登校は解決するはずがない。
そんなことを言ったら子どもは安心してしまって、
ずーっと学校に行かなくなる危険性だってあるだろ。」
と言われる方もおられます。
はっきり言っておきます。
不登校の子に「もう無理して学校に行かんでもいいよ。 ずーっと休んでいてもいいからね。」と言うのは簡単なことではありません。
その言葉を言うのは親にとってものすごく勇気がいることであり、覚悟がいることです。
その言葉をかけたからといって必ず学校に行くようになるという保証はありません。
「子どもが安心してしまってずーっと行かなくなる危険性」だってあります。
にもかかわらず、
子どものつらい気持ちがわかって、
自分の不安よりも子どもの不安を取ってやりたい。
安心させてやりたい。
学校に行くことよりも、子どもが笑顔でいてくれることの方が大切や。
学校なんか行けなくてもいい。
今、この子がこの子らしく生きられることの方が大事や。
そんな親の覚悟から発せられた「学校に行かなくていいよ」には
親の本当の愛が込もっています。
そこに親の信実が表れています。
それが子どもに伝わるのです。
自分は本当に愛されているんだ、
その確信が子どもに勇気と自信を与えるのです。
言葉ではありません。
親の覚悟、親の愛が子どもに伝わって、子どもは学校に行けるようになるのです。
では3番目、
3、自然にお任せする
(私には何もできません)
僕は子どものことで色んな人の相談にのって来ました。
不登校をはじめ、家庭内暴力や非行の問題、
そしてあまりにも深く悩まれて「もうどうしたらいいかわからない」と
言われる方もおられます。
そんなとき僕はこんなふうにアドバイスすることがあります。
「これは人間の頭で考えたり、努力でなんとかなる問題ではありません。
お家の近くにお寺や神社、お地蔵さんはありますか。
お家のお仏壇でもかまいません。
お祈りしてその問題を神仏にお預けされたらどうでしょうか。」
子どものことで相談に来てまさか神頼みを勧められるとは !
まあこんな提案をして、その通り実行される方は半分もおられません。
でもあまりにも真剣で、こんな僕の一見馬鹿げたような
アドバイスを聞き入れ、実行される方も中にはおられます。
そしてそういう方に限って本当に悩みが解決されるのです。
どうしてでしょうか?
「 放てば手に満てり 」という言葉があります。
問題をぎゅうっとつかんで「どうしたらいい」と人間知であれやこれやとやっているうちはいっこうに問題は解決されないものです。これは私にはどうしようも出来ないことだと、手を開いて問題を放してみたら、自然に問題は解決され、本来悩む必要のない満たされている自分を発見するという意味です。
先ほどの不登校の例でも「学校に行かなくてもいいよ」と問題をつかんでいた手を開いたとき、問題も消えていきました。
実は、放っておいたら自然に治る、自然に良くなっていくのに親がいらん手出し口出しをしていつまでもその問題をこじらせて長引かせているという側面もあるんですね。
それを神仏にお預けすることによって親のいらん手出し口出しが止んで、自然に良くなっていこうとする力が働き出して問題がなくなるということがあるんです。つまりそれを止めれば自然に良くなっていく・・。だけど心配で手出し口出しがやめられない。
だからそれをやめる手段として神仏にお祈りし問題をお預けする。
またお祈りを続けられるうちに自分の今までのありようを反省され、ご自分が変わられることによって子どもさんも変わられるということもありました。祈るという行為はきっと人を謙虚にする働きもあるのでしょう。
でも、僕はやっぱり神仏やお地蔵さまのお蔭やと思っていますけどね。
その方が夢があっていいでしょ。
自分が働きかけなければ何も良い変化が表れないと考えるのではなく、もっと自然の成り行きを信頼して待ってみたり、自然の成り行きを生かそうとする視点を持つようにすると子どもの問題も解決しやすいし、子育てもずいぶん楽になると思います。
後編(完結編)はこちら→http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/434483706.html
< 長谷川満の講演会のお知らせ 一般参加OK >
4月23日(土)10:00〜11:40 岡山県玉島市民交流センター
テーマ「子どもを伸ばすプラスの問いかけ」 参加費300円
詳しくはコチラ→http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/433600206.html
< リンク >
講演紹介動画「笑って感動して心が軽くなる講演」
https://www.youtube.com/watch?v=IJgivKVQttk
講演紹介動画「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」
https://www.youtube.com/watch?v=2WVpUz5AnPc
子どもさんの学習の悩み・家庭教師のご相談は
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