第36回ペアレントセミナー『心の成長と発達課題』ありがとう<後編>

長谷川満

長谷川満

テーマ:ペアレントセミナー

 前編からお読みになられたい方はコチラから→http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/404698554.html




 人生は大きく3つの時期に分けることができます。

 最初は<自我以前>の時代(誕生~12歳頃)
 周りから様々な価値観を無批判に吸収する時期です。
 まだ価値観の善し悪しを自分で判断する力はあまりありません。
 素直でいのちそのままに生き生きとしている時代です。

 つぎに<自我>の時代(13歳頃~50歳頃)
 自分で考え判断できるようになります。
 得た情報を自分で組み立て推論し、自分なりの結論を出せます。
 そこから自分の信念、処世術などを身につけていきます。
 努力・義務・責任・我慢 といったことを重視し、「~すべき」ことを大切にしています。
 自我とは、自分を客観的に見つめるもう一人の自分。自我が自分に色々と命令したり、禁止したり、批判したりしています。

 最後が<脱自我>の時代(50代以降)
 自我が<本来の自分>を抑圧することをやめ、自己実現を助けるようになります。
 自我は自分を守る殻の役割をすると同時に、<本来の自分>を現すのを阻む殻ともなっていますので、自己実現するためには自我がいつまでも独裁政権のように自分を支配したままではいけません。
 思旬期の時期に起こる問題がその自我の殻を破る働きをします。
 この経験を通して、楽しむ・寛容・自由の大切さを学びます。
 「すべき」ことだけでなく「したい」ことを大切にするようになります。

 「放てば手に満てり」という禅の言葉があります。
 握りしめていたものを放したときに、ふと気がつくと手のひらいっぱいに満たされていた。
 握りしめていたものとは何だったのでしょう?
 人からどう見られるか、プライド、努力、信念・・・。
 それらを手放したら一体何を発見するのでしょう。
 40代の発達課題は「許す」「放す」ということです。

 今日みなさんに聞いていただく曲は夏川りみさんの「愛(かな)よ愛(かな)よ」です。

 「がんばらないで」
 あたたかい言葉ですね。
 自分にもがんばらないでと言ってあげて下さいね。
 
 人間は成長すると人を許せるようになります。
 それは自分を許せるようになるからです。
 では、ここで少し自分を許し心を楽にする体験をしてみましょう。
 どなたかお一人・・。
 では、私のあとについて同じ言葉を繰り返し言って下さいね。




  私はいい母親でなくていい
 「私はいい母親でなくていい」

  私はありのままのそのままの私でいい
 「私はありのままのそのままの私でいい」

  私はもっと私を大切にしていい
 「私はもっと私をたいせつにしていい」

  私は今までいっぱい頑張ってきた
 「私は今までいっぱい頑張ってきた」

  私は今までいっぱいいっぱい頑張ってきた
 「私は今までいっぱいいっぱい頑張ってきた」

  私はもう頑張らなくてもいい
 「私はもう頑張らなくてもいい」

  私は私のままでいい
 「私は私のままでいい」

 はい、ありがとうございました。

 (言葉を言って下さった方もそれを周りで聞いて下さっていた方も涙を流されていました)

 みんなね、頑張ってきたんですね。
 いっぱいいっぱい頑張ってきたんですね。
 これからは
 頑張るんじゃなくて自分を許していきましょう。

 本来の自分を取り戻し、自己実現していくトビラとは「自分を許す」ことです。
 この間違いを重ねてきた自分、この弱い自分を許し、受け入れ、ありのままの自分を愛することができたとき、ありのままの自分で生きられるようになります。
 自分を愛するとは、強い自分になって、きれいな自分になって自分を愛することではありません。
 この弱いままの、このダメな自分のまま、自分を愛する。
 それこそが自分を愛するということです。


 講演の最後にミスチルの「GIFT」の曲にのせてお一人お一人にそれぞれ違った詩をプレゼントしました。
 
 参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
 また皆さんにお会い出来る日を楽しみにしています。

 次回のペアレントセミナーは12月28日(日)です。
 時間、場所とも同じです。


 夏川りみさんの「愛よ愛よ」、ミスチルの「GIFT」が聴ける<後編>完全バージョンはコチラ→http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/404753025.html




 

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長谷川満
専門家

長谷川満(家庭教師)

家庭教師システム学院

発達障がいや不登校の子の意欲を引き出すには自己肯定感を高める必要があります。その子のありのままを受容し、信頼関係を築き、成功体験と褒め言葉で自信と意欲を引き出します。

長谷川満プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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