岐阜県多治見市立滝呂小学校での講演会「思春期・反抗期の子どもとのつき合い方」
人間は常に「問いかけ」て生きています。
人に、そして自分に。
「もう宿題したの?」
「どうして私ばっかり我慢しなければならないの?」
普段、私たちは気がつかないうちに多くの「問いかけ」を他者や自分自身に投げかけています。
プラスの問いかけからはプラスの答えが、マイナスの問いかけからはマイナスの答えが返ってきます。
「問いかけ」は何を思い考えるか、その方向を決定する舵の役目をします。
人間は常に何かしら思い考え、生活しているのですが、その思いや考えが夢や希望に満ちたものであれば、そのような現実を引き寄せたり生み出したりしますし、日常的に考えることが不満や心配ばかりだとやはりそのような現実を引き寄せることになるように思います。
そういった意味では、自分が日常的にどのようなことを思い、考えているのかはとても重要です。
また、子どもに何を問いかけるか、も。
「あなたの好きなことは何?」
「何が食べたい?」
「どこに行きたい?」
そう親から問いかけられる子どもは幸せです。
自分に対しても
「今、私が喜べることって何だろう?」
「今、私が感謝できることって何だろう?」
そう自分に問いかけるなら、幸せな気持ちになれるでしょう。
つまり、何を問いかけるかで気分はまるで違ってくるし、考える方向も180度違ってきます。
今、喜べることは何だろう?と問えば、
脳は喜びを探します。
そして喜びのリストを上げるでしょう。
パソコンの検索のように。
喜びのリストを見れば、誰だって気分は良くなります。
どうしてこんなに苦しいのだろう?と問えば
脳は苦しい理由を探します。
そして苦しい理由のリストをあげるでしょう。
ずらーっと並んだ苦しい理由のリストを見て、
気分は落ち込むでしょう。
どう問いかけるか。
それは何を脳に問いかけるかということです。
脳はコンピューターのように忠実に入力された情報(問いかけ)の答えを出します。
普通の人は否定的な現実の問題に対する問いかけをしがちです。
「どうしたら、このマイナスの状態を避けられるだろうか?」
この問いかけは、恐怖と不安に根ざした問いかけなので、出てくる答えも恐怖と不安に根ざしています。
これら否定的な現実問題と格闘すればするほど、こんな問題は見つけ出せば山ほどありますから次から次へと湧いてきます。
これは、検索でマイナスの言葉を入力すると、どんどんそのマイナスの言葉に関連したワードが出てきて、またそれを検索すると、そのマイナスの言葉に関連したワードが出てきて・・・と、気がつけばマイナスの言葉ばかりを検索していることになります。
そうではなくて、自分が望む状態にどうすればなれるのかと問いかけることが重要です。
「どうしたら、自分が望むプラスの状態にできるだろう?」と。
これは、夢や希望に根ざした問いかけなので、答えも夢や希望に根ざした明るいものが出てきます。
そうか!そうやっていこう!
プラスから発想されたプラスの行動は、プラスの結果を連れてきます。
夢を実現している人は皆、
「どうすればそうなれるだろうか?」
「どうすればそう出来るだろうか?」
そう問い続けた人ばかりです。
どんな困難があっても、その困難のなかにありながらも、そうありたい未来の自分の姿を描き続け、「どうしたらありたい自分になれるだろうか?」と、その夢にフォーカスし続けた人たちです。
僕が提唱する親学も、実は「子どもをどう育てるか」という問いかけから、「親である自分はどうありたいのか。」という問いかけへの転換から出発しています。
そこから親学も始まったのです。
何を問うか。
それこそが一番大切なこと。
これからは、意識的に自分の望む方向に進んでいける問いかけをしていきたいと思っています。
人に対する問いかけも、その人の可能性が開かれるような、その人が元気になるような問いかけを心がけたいと思っています。
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