知・情・意 は遊びで育つ

長谷川満

長谷川満

 「知」とは知力、「情」とは思いやりの心や感性、「意」とは意欲、意志力を指します。

 昔はよく「知情意」をバランスよく育てることが大切、といわれたものですが、最近は「知」の方ばかりに関心が向いており、「情」や「意」の方は忘れられがちであるように思います。

 でも、人生を心豊かに生きていくのには「情」が、人生をたくましく切り開いていくには「意」が必要です。

 なぜなら、人と気持ちを通わす共感性や、なにげないものの中にも美しさを感じる感性こそが「情」であり、それらなしで心豊かな人生を送ることはできないし、
 また、好きなものを心ゆくまですることによって、子どもの意欲・集中力・根気・忍耐力が養われますが、それこそが「意」を育てることであり、それが人生を切り開く力の元となるからです。

 では、どうすれば「情」や「意」が育つのでしょうか。

 実は「遊び」を通して、それらは育ちます。
 中学校に上がるまでの子どもにとって「遊び」はただのアソビであるだけでなく、精神発達上、非常に大切なものです。
 特に「砂場遊び」「異年齢の友達との遊び」「自然の中での遊び」がもたらす効用は大きなものがあります。
 ゲーム漬けは感心しませんが、絵を描いたり、ブロックをしたり、読書やマンガ、カード遊び等、「室内遊び」も決して悪くありません。自由に好きなものを好きな時に好きなだけすることが遊びであり、遊びはこうでないとと決めるものではありません。

 今、子どもたちの大切な「遊び」が、色々な大人の事情から奪われがちですが、今一度立ち止まって「遊び」の大切さを見直してみてもいい時期にきているのではないでしょうか。
 ただし、「遊び」も教育の一環になってしまっては、本末転倒なので、その点はくれぐれもお間違えのないように・・。

 


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長谷川満(家庭教師)

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