大切なのは誰が教えるか ~シュタイナーの言葉より~

長谷川満

長谷川満

 教育において最も大切なのは、「何を教えるか」ではなく、「どのように教えるか」でもなく、「誰が教えるか」である。
 
 これはドイツの教育思想家シュタイナーの言葉です。
 彼は、親や教師がどんな人間であるか、それが教育においては決定的に重要であると考えていました。

 たとえ、どんなに素晴らしいことを言ったとしても、それを言うに値するだけの人間性を持っていなければ、誰もそれをまともに聴かないでしょう。

 人に言う前にまず自分がそのように心がけたらどう?って言われてしまいます。

 子どもに兄弟は仲良くしなければいけない、なんて言いながら自分たち夫婦はケンカばかりでは、子どもが言うことを聞くはずがありません。
 そういう時は、子ども達が兄弟ゲンカをしていても、これは夫婦不和の表れであると見て、自ら反省し夫婦が仲良く調和できるように努力するところから始めるのが一番だと思います。そうすれば、とにかく夫婦は仲良くなれますし、夫婦が仲良くなれば家庭の雰囲気も良くなり、ギスギス、イライラがなくなって兄弟ゲンカも自然と減っていきます。また親自身の、和を大切にしようとする姿勢そのものが、子どもにとっての教育になるように思います。

 僕が子どもたちと接する上で大切にしているのは、子どもたちに夢を持て、と言うのでなく、自らが夢を持って生きるということです。
 そうすれば、子どもたちは「夢を持って生きるって素敵なことなんだ」と感じるだろうし、それが子どもたちが夢を持つことにつながると考えています。子どものために夢を持っている訳ではありませんが、本当に夢を持って生きるとういうことは素晴らしいことだなあ、人生が楽しくなると実感しています。
 夢っていっても、大したことじゃなくても全然かまわないと思います。自分が生き生きワクワクできれば何でもいいのですから。

 子どもに感謝を言う前に、自分は感謝の生活をしているか?
 子どもに努力を言う前に、自分は楽しんで仕事をしているか?楽しんで家事をしているか?
 嫌なことをシブシブした所で成果はあがりません。
 しなければならないことをいかに楽しんでやるか、いかに喜びを見つけていくか。その親や教師の姿勢にこそ子どもは努力の素晴らしさを感じるのだと思います。
 間違っても「お父さんも嫌な仕事でも我慢してやっとるんや」なんて言ったところで、子どもは努力の大切さはちっともわからないし、努力って嫌なことをイヤイヤすることなんやったら努力なんてしたくないわって思われても仕方がありません。

 子どもに何を言うかではなく、親や教師がどういう人間であるかが問われる。

 それは本当に厳しいことです。

 でも、だからこそ人間として成長するのだと思います。



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