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社会保障の話 その6 ~60歳からのお金の話Ⅱ~
それでは、前回お話しいたしました「高年齢者雇用安定法」の改正法が施行されたことにより、60歳以降継続して雇用された場合、年金受取額が少なくなるケースについてお話しいたします。
65歳未満でお仕事を続けている場合は、総報酬月額相当額に応じて年金の支給額が少なくなったり、支給されない可能性があります。(在職老齢年金制度と言います。)
総報酬月額相当額とは・・
総報酬月額相当額 =「その月の給与(標準報酬額)」+「直近1年間の賞与÷12」
全額支払われるケース
「総報酬月額相当額」(以下「総報酬月額」と記載)と「老齢厚生年金基本月額」(以下「基本月額」と記載)を合わせて28万円以下の場合
少なくなるケースその1
総報酬月額が46万円以下で基本月額が28万円以下の場合
◇減額される金額:(総報酬月額相当額+基本月額‐28万円) ÷ 2
少なくなるケースその2
総報酬月額が46万円以下で基本月額が28万円超の場合
◇減額される金額:総報酬月額相当額 ÷ 2
少なくなるケースその3
総報酬月額が46万円超で基本月額が28万円以下の場合
◇減額される金額:
(46万円 + 基本月額 - 28万円) ÷ 2 + (総報酬月額 - 46万円)
少なくなるケースその4
総報酬月額が46万円超で基本月額が28万円超の場合
◇減額される金額:46万円 ÷ 2 + (総報酬月額 - 46万円)
なお、加給年金がある場合、基本月額の一部でも支給されるときは、加給年金も支給されますが、基本月額が全額停止された時には、加給年金も支給停止されます。
気をつけなくてはいけないのは、「総報酬月額相当額」には「直近1年間の賞与」も影響する、ということです。60歳の定年退職前に多くの賞与を受け取っている場合、減額、もしくは支給停止対象になる可能性がありますので、ご自身で確認しておく必要があると思いますよ。
なお、加給年金がある場合、基本月額の一部でも支給されるときは、加給年金も支給されますが、基本月額が全額停止された時には、加給年金も支給停止されます。
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