定期的に伺うから、気づけること。
先日参加したイベントで、高齢者の暮らしを支えるサービスについて、お話しする機会がありました。
その会話を通して、日頃お客様のお宅で感じていることを、改めて考えるきっかけになりました。
便利だからこそ、気づきにくいこと
買い物に出かけなくても、自宅まで商品を届けてもらえる宅配サービス。
重い物を持って帰る必要もなく、特に高齢の方にとっては、暮らしを支えるありがたいサービスです。
でも、お客様のお宅に定期的に伺っていると、少し違った場面に出会うことがあります。
例えば、定期的に届く牛乳。
まだ飲み終わっていないのに、次の牛乳が届いてしまう。
以前は自分で管理できていたことも、年齢を重ね、認知機能が低下することで難しくなる場合があります。
実際に、牛乳が余っていることに気づき、ご家族に代わって、次回の配達を止める連絡をしたこともありました。
ほんの小さなことかもしれません。
でも、こうしたことが重なると、食品が無駄になったり、家の中に物が増えたりする原因にもなります。
届けてもらった、その先のこと
もう一つ、気になっていることがあります。
それは、届けてもらった荷物を、そのあとどうするかということです。
重い段ボールを玄関先まで届けてもらえるのは、とても助かります。
でも、そこから家の中へ運ぶことが難しい方もいらっしゃいます。
あるお客様から、重い段ボールを移動させるときは、バスタオルの上に載せて、床を滑らせるように運んでいると伺ったことがあります。
重い物を持ち上げずに運ぶために、ご自身で考えた工夫です。
その知恵には感心する一方で、そこまでしなければ運べないという現実もあります。
私が伺うと、
「ちょうどよかった。これ、お願いできる?」
と声をかけられることもあります。
届けてもらえるのは、とてもありがたいこと。
でも、届けてもらった荷物を、必要な場所まで運ぶことが難しい方もいらっしゃいます。
玄関先まで届くことと、そこから先の暮らしのこと。
実は、そこにも手助けが必要な場面があるんですよね。
暮らしが変われば、必要な手助けも変わる
今回のイベントでのお話を通して、こうした困り事は、サービスを提供する側にとっても簡単には解決できない課題なのだと感じました。
宅配サービスそのものは、とても便利でありがたいものです。
ただ、利用する方の暮らしは、少しずつ変わっていきます。
以前は問題なくできていたことが、いつの間にか難しくなっている。
それでも、利用しているサービスや生活の習慣は、以前のままということがあります。
離れて暮らすご家族には、なかなか気づきにくい変化かもしれません。
だからこそ、定期的にお宅に伺い、日々の暮らしを見ている私たちが気づけることもあります。
牛乳が余っていること。
重い荷物を運ぶのに苦労していること。
どちらも、日常の中の小さな困り事です。
でも、その小さな困り事を、そのままにしないこと。
必要に応じてご家族にお伝えしたり、サービスの利用方法を見直したり、ちょっと手を貸したり。
掃除や片付けだけではなく、そんな小さな困り事に気づき、一緒に考えていくことも、くらととの大切な仕事だと思っています。


