書き続けて、やっと気づいたこと
片付けというと、物を減らしたり、部屋をきれいにしたりすることを思い浮かべる方が多いと思います。
もちろん、それも大切です。
でも最近、私はその先にあることを考えるようになりました。
「次に関わる人が、動きやすい状態になっているか」
そこまで整えて、初めて片付けが次の暮らしにつながることがあります。
ヘルパーさんが入る前に、できること
最近、高齢の方のお宅で寝室を整える機会がありました。
これからヘルパーさんに、定期的なシーツ交換やタオル交換などをお願いすることになっていました。
そこで考えたのが、
「ヘルパーさんが来たとき、迷わず作業できるだろうか? 」
ということでした。
交換用のシーツやタオルがあちこちにあったり、どこに何があるのか分からなかったりすれば、その確認から始めなくてはなりません。
そこで、交換してもらう物の置き場所を決め、分かりやすくまとめました。
さらに、掃除がしやすく、シーツ交換もしやすいように、ベッドや家具の位置も含めて部屋のレイアウトを見直しました。
一方で、本人が「下着はベッドの横に置きたい」と希望する場所は、そのまま尊重しました。
全部をこちらの都合に合わせるのではなく、
本人が暮らしやすいことと、支援する人が動きやすいこと。
その両方を考えて整えることが大切だと思っています。
「できるようにする」だけが解決ではない
ゴミの分別でも、似たようなことがあります。
年齢を重ねたり、認知機能が低下したりすると、それまで普通にできていた分別が難しくなることがあります。
「これはプラですよ」
「これは燃えるゴミですよ」
何度説明しても、また違うところに入ってしまう。
そんなとき、本人に何度も「正しくやって」と求めるだけでは、なかなか解決しません。
実際に私は、ゴミ箱の置き場所や袋の位置を変えるなど、間違えにくい方法を試しています。
それでも、うまくいかないことはあります。
だから、そのたびに、
「本人を変えるのではなく、仕組みを変えられないか」
と考えます。
支援する人が分別しやすい。
本人も間違えにくい。
そして、家族だけに負担が集中しない。
そんな環境をつくっていくことも、暮らしを整えることの一つです。
片付けのゴールは「きれいになった」だけではない
部屋がきれいになった。
物の置き場所が決まった。
それだけで「片付けは終わり」とは限りません。
大切なのは、整えたあと、その状態で暮らしを続けていけるかということ。
年齢を重ねれば、今まで自分でできていたことを、誰かに手伝ってもらう場面も増えていきます。
そんなとき、ヘルパーさんなど新しく関わる人が迷わず動けること。
本人ができることは、できるだけ続けられること。
そして、家族だけが抱え込まなくて済むこと。
そのために、物の置き場所や家具の配置、暮らしの仕組みまで整えておく。
誰か一人が頑張り続けなくても、次の人が動けるように整えておく。
それも「くらとと」ができる伴走の一つだと考えています。
片付けた、その先の暮らしまで。
これからも、そのご家庭に合った方法を一緒に考えていきたいと思います。


