実家の片付け、どこから始める?

小曽根加代

小曽根加代

テーマ:実家片付け・生前整理

「実家を片付けたいけれど、どこから始めたらいいですか?」

そんなご相談をいただくことがあります。

物がたくさんあるリビング?
押し入れ?
キッチン?
それとも、物置?

でも私は、場所を決める前に、まず確認してほしいことがあると思っています。

親は、「片付けたい」と言っていますか?

実は、ここでスタート地点が変わります。

親が「片付けたい」と言っているなら

まず考えたいのは、親が毎日を安全に、少しでも暮らしやすく過ごせることです。

たとえば、日中一番長く過ごしている場所。

物がたくさんあったとしても、最初から全部を片付ける必要はありません。

よく使う物が取りやすいか。
床に置いてある物につまずく心配はないか。
立ったり座ったりするときに邪魔になる物はないか。

そして、寝室からトイレまでの動線や廊下、洗面所、トイレなど。

「家をきれいにする」より先に、安全に暮らせること、本人が使いやすいことを考えます。

一気に全部を片付けようとすると、親も子も疲れてしまいます。

まずは、小さな場所からで大丈夫です。

親が「片付けたくない」と言っているなら

ここで無理に親の物を片付け始めると、

「勝手に触らないで」
「まだ使うのに」
「捨てないで」

そんな言葉が返ってくることがあります。

そんなときは、親の物ではなく、まず自分の物から。

実家に、自分が使っていた部屋はありませんか?

学生時代の教科書。
洋服。
趣味の物。
子どもの頃の思い出の品。

そして意外と多いのが、

「自分の家には置く場所がないから」と、実家を物置代わりにして置いている自分の物。

「実家を片付けなくちゃ」と思ったとき、親の物に目が向きがちですが、まずは自分が実家に残している物から見直してみる。

それなら、親の物を勝手に処分することにもなりません。

そして、自分の物を片付けて空いた部屋があれば、そこを「悩みボックス」の置き場所にすることもできます。

親が「これはどうしよう」「今は決められない」と迷った物を、無理にその場で決めず、一度そこへ置いておく。

「捨てる・捨てない」を、その場ですぐに決めなくてもいい。

一度考える場所があるだけで、片付けを進めやすくなることがあります。

最初に手をつけない方がいいものもあります

そして、もう一つ。

片付けを進めたい日に、最初から手をつけない方がいいものがあります。

アルバムや写真、手紙、思い出の品。

「ちょっと見るだけ」のつもりが、

「あ、このときこんなことがあったね」
「この人、誰だっけ?」

と、あっという間に時間が過ぎます。

だから、アルバムや写真は、片付けを進めたい日に最初に手をつけるのはおすすめしません。

でも、見ない方がいいということではありません。

心と時間にゆとりがある日に、お茶でも飲みながら、ゆっくり広げてみてください。

写真を見ながら聞く昔の話には、初めて知ることがあるかもしれません。

片付けの時間ではなく、親子で思い出をたどる時間にしてほしいと思います。

本人が元気な今だからこそ、聞ける話もあります。

どこから始めるかより、その前に

実家の片付けというと、

「何を捨てるか」
「どこから片付けるか」

を考えがちです。

でも、その前に考えてほしいことがあります。

そこは、親の家だということ。

親が今もそこで暮らしているなら、片付けた後も、その家で暮らしていくのは親です。

子どもにとって使いやすい収納が、親にも使いやすいとは限りません。

子どもには「いらない物」に見えても、親にとっては理由があって持っている物かもしれません。

だから、

「普通はこう片付ける」ではなく、

「この人だったら、どうしたら暮らしやすいだろう」

と考えてみる。

実家の片付けは、そこから始めてみてはいかがでしょうか。

全部やらなくて大丈夫。

一か所からでも、一つからでも。

親子だけでは難しいときには、第三者を頼るという方法もあります。

100人いたら、100通り。

そのご家庭に合った始め方を、一緒に考えていけたらと思っています。

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小曽根加代
専門家

小曽根加代(実家片付け・生前整理サポート)

くらとと

言い出しにくい実家の片付けを、親子それぞれの想いに配慮しながら調整します。仕業や専門業者とも連携し、止まりがちな話を無理なく現実的に進め、生前整理や空き家対策まで一貫してサポートします。

小曽根加代プロは上毛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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