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芝原晶子

工業系・技術系企業の海外向け事業を支える英語翻訳者

芝原晶子(しばはらあきこ) / 通訳・翻訳

AST Translation Service

コラム

メキシコの今①

2020年6月24日 公開 / 2021年2月28日更新

テーマ:英語 通訳 翻訳 専門家 海外展開 支援

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 通訳サービス翻訳サービス留学

Good morning! 梅雨に入り、雨や曇りの日が多くなってきましたね。
今朝は曇りで涼しく過ごしやすい高崎です。

さて、全国越県移動規制が解除になり、少しずつ活気を戻しつつある日本。
ですが、まだまだ感染リスクは高いので油断できません。
そこで、メキシコ在住のマリオにメキシコの状況を聞いたところ、
以下のように色々と教えてくれました。
たくさん皆さんにお話ししたいことがあるということで、
今日と明日の2日に分けてお伝えしていきます。
(一部、私の方で日本語を修正してあります。)

伝染が広がる内に個人的な努力で生き残るメキシコ人

中国に始まった世界中の伝染はメキシコまで影響を及ぼし、会社が次々3月から休業になったり、
国民の自由移動が禁止になったり、強制マスク着用制度が始まること等、
様々な角度から我々の正常な生活が取られた感じがします。
昨日の「異常」は今日の「正常」になって、その単語「ニューノーマル」の意味を
今でも習っています。

新聞、テレビ、ラジオ、時間関係なく、どちらを向いてもその話題についてしか
話さないメキシコでは、経済、ライフスタイル、生活の全面に影響が強すぎて、精神的に疲れても、
自由が取られて病気にさらされても、今回流行っているウイルスは生物としての危険性より、
マスコミの力で一般の人の暮らし方を潰しています。

政府は、安全衛生信号システムで各地の衛生状況を評価して、
産業活動を始め生活復旧の許可を与えることになりました。
現在、連邦政府は復旧段階を決定するため、地方ごとで伝染状態を評価して、
産業の再開検証をして認めていきます。
毎日更新データを見せる地図
(Mujeres: 女性、Hombres: 男性、Hospitalizados: 入院、Ambulatorios: 外来)

マスク着用を強制

普通の毎日がなくなり、今は道を歩く時、車内でも、現場でも強制的にマスク着用の現状です。
買い物は「変」になって、特にスーパーは家族ごとに一人だけ入店を許し、
体温チェックしてから店内ではマスクが必須で、入口ドアにアルコールでの手洗いをしてから
入店許可をする手順ができました(12歳未満と60才以上の方は入店禁止の場合も多い)。

特定商品(トイレットペッパー、消毒剤、手洗い用アルコール、パスタ、バナナ、冷凍野菜等)の
買える量が制限されて、朝一から売れきりの時もありました(5月一杯は一番厳しかった期間でした)。
店内に同時に居られる客は5人に限っている店もあります。
今は段々買い物が普通に戻っているけれども、店に入るドアの前にある靴底を洗うマットや、
フロアーに提示している人と人との距離を守るようなサインを見たら、
病気の流行終息までまだまだ遠いと感じています。



マスク着用習慣のないメキシコ人には不便だと思ったり、熱くて40°C気温を越える多くの町では
道を歩くのに抵抗を感じたりします。
しかし、警察にばれて高額罰金を支払うのを恐れ、大多数の人はマスクをつけています。

車の中に二人以上乗る場合、強制的にマスクを着用するルールも適用になりました。
厳しい町には違反する人に超高額罰金を科します。
バスや電車の中が狭いので、政府はサービスを通知なしに中止した時もありました。
よって、出勤できなかった大勢の乗客が3時間待っていました。

精神的なハラスメントをするローカル政府

メキシコ北部で米国との国境の町ピエドラス・ネグラス市では、
市長がテロに近いスタンスで70ヶ所の墓地スペースを「これから次々死ぬ人」のために用意して、
新聞に写真を載せました。市長が町の閉鎖を命じましたが、メキシコ人だけが政策の対象になっていて、
現在一番伝染件数の多いアメリカ人が自由に町の出入りをしています(その指令発表2ヶ月後、
6月時点にはローカル死亡者数は3件以下で、患者全員が慢性病気のいきさつがありました)。

このピエドラス市は、メキシコ全国で特に厳禁なアプローチを取った町の一つです。
町の出入りは検問所が5ヶ所あって、必要な移動以外は禁止しています
(連邦政府は、病気伝染対策が認める行動ではなく法律違反になると述べたが、
州立政府が無視しています。また、移動目的の必要性は基準が無く、検問官の個人的な判断によって
最後の判断で却下されたら、帰るしかありません)。

一方、中央メキシコのトルカ州政府は、同等の激しいキャンペーンを実施して
「家族に挨拶に行くなら、最後の挨拶になる」や「家か墓の中にいることを選べ」、「
外出すれば、他人を殺していることと一緒、自分も殺している」の恐ろしいメッセージを
バス停や公共の場所に貼りました。
墓地を早めに準備(市長は毎日大勢の人が必ず死ぬと宣言した)
「家の中か箱の中、どちらに残りたい?」ショックキャンペーン
車内は運転手のみ:メキシコ全国の一番移動制限が厳しい町

《次回へ続く》

#メキシコ #コロナ #COVID19 #mexico #newnormal #ニューノーマル

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芝原晶子

工業系・技術系企業の海外向け事業を支える英語翻訳者

芝原晶子(AST Translation Service)

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