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芝原晶子

工業系・技術系企業の海外向け事業を支える英語翻訳者

芝原晶子(しばはらあきこ) / 通訳・翻訳

AST Translation Service

コラム

異文化コミュニケーションの秘訣

2019年4月5日 公開 / 2021年2月28日更新

テーマ:海外 異文化 異文化コミュニケーション

コラムカテゴリ:くらし

Sakura season has come!
高崎にもやっとお花見シーズンが到来しました!



新年号も発表され、新年度も始まり、何かとワクワクするこの時期ですが、
その前にお別れの時も迎えますよね。

そんな私も、2年以上お付き合いのあったインドの企業様と契約が3月で終了しました。
本当に語学だけではなく、色々なことを勉強させてもらいました。
この2年間で学んだ一番大きなことと言えば、異文化コミュニケーションの仕方だと思います。

インドは、今まで触れたことのある外国の文化や風習はもちろん、
日本の文化や風習とは180度違います。
そのため、少しずつではありますが、インドについて知識を増やす努力が欠かせませんでした。

そこで気付いたのは、その国の文化や風習の前に、
何よりもまず「宗教」について理解することが先決ということです。
何故かというと、宗教の教えに沿った考え方から行動に移していたり、
文化や生活に反映されていることが多いと気付いたからです。
時には言語(単語)も繋がっていたりします。
日本人にはあまり馴染みがないように感じますよね。

例えばキリスト教徒の多い国ですと、休日はその国の歴史だけではなく、
キリスト教に関する休日も多いです。
インドではヒンドゥー教徒が多いので、独立記念日などの歴史に基づく休日と、
ホリやディワリなどヒンドゥー教に関する休日が多いです。
インドは多民族多宗教国家なので、もちろんキリスト教や
イスラム教などに基づく休日もあります。

こうして、宗教の勉強から入ると、それまで理解不能だった相手の考え方や行動が、
点と点が繋がったように理解できることが多々ありました。
また、文化や風習に関する理解も深まりました。それでもまだまだ謎だらけです。
しかし、この「宗教」というキーワードに気付いてそこから理解しようとすると、
こちらから相手に与える不快感が少し減少します。
自分を理解してもらいたければ、先に相手を理解する努力をする。
これこそが「歩み寄り」であり、「異文化コミュニケーション」の秘訣ではないかと思うのです。

現在は、日本、東~東南~南アジアと幅広いアジア圏の人々と一緒になる通訳をしています。
それぞれが異なる言語を話し、異なる宗教や文化・風習・生活の背景を持っています。
少しずつ彼らを理解できるように宗教に関する知識を増やして、また、専門用語だけではなく、
彼らの言語も挨拶レベルは話せるようになれたら…と思っています。
そしてこちらから歩み寄り、スムーズにコミュニケーションを取れるようにしたいと思っています。

この記事を書いたプロ

芝原晶子

工業系・技術系企業の海外向け事業を支える英語翻訳者

芝原晶子(AST Translation Service)

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