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世界の糖尿病患者数は過去最多?

佐藤浩明

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テーマ:糖尿病関連の報告

世界の糖尿病患者数は過去最多?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘世界の糖尿病患者数は過去最多?’という報告です。
「世界糖尿病デー」に合わせ、国際糖尿病連合(IDF)は世界の糖尿病に関するデータ「糖尿病アトラス第8版2017(以下アトラス)」を公表した。それによると、2017年の世界の成人糖尿病患者は4億2,500万人で、11人に1人の割合と推計された。前回の第7版(2015年)より1,000万人増加し、2000年以降は過去最高を更新し続けている。日本は、65歳以上の高齢糖尿病患者数が世界で6位、糖尿病に関連した医療費が5位にランクインした。さらに今回は、新たな章「糖尿病合併症」が追加され、心血管疾患や糖尿病網膜症などの糖尿病合併症の状況についてもまとめられた。
 アトラスによると、2017年の成人糖尿病患者4億2,500万人のうち、約半数の2億1,500万人が未診断。また、耐糖能異常(IGT)を有する成人は3億5,200万人で、糖尿病による死亡者は400万人に上ると推計された。2045年には、成人糖尿病患者は6億2,900万人に増加すると見込まれている。
 地域別に成人糖尿病患者数を見ると、わが国を含む東アジア諸国やオーストラリアなどの西太平洋地域が1億5,900万人で最も多く、次いでインドなどの南東アジアが8,200万人。国別では、1位が中国、2位がインド、3位が米国で前回と同様だった。日本は前回9位だったが、今回は上位10カ国のランク外。一方、65歳以上の高齢糖尿病患者については最も多いのが中国で3,410万人、日本は430万人で6位だった。2017年の成人糖尿病患者に使われる医療費は、世界の医療費全体の12%に当たる7,270億米ドルと推計され、2,320億ドルだった2006年から3倍以上に膨らんだ。国別で、成人糖尿病患者に使われる医療費が最も多いのは米国で3,480億ドル、日本は280億ドルで5位だった。
 今回新設された「糖尿病合併症」の章では、「糖尿病網膜症は全糖尿病患者の3分の1が罹患し、労働年齢人口における失明の主な原因となっている」「糖尿病患者はそうでない人の2~3倍心血管疾患の罹患が多く、末期腎不全では10倍多い」「世界で30秒ごとに1人の糖尿病患者の下肢が失われている」「糖尿病患者または妊娠糖尿病(GDM)リスクがある妊婦は、自身や子供に対する長期的な影響や継代効果を避けるため妊娠中は血糖を管理すべき」ことなどが指摘された。これらは、主に高所得国のデータを基にまとめられており、IDFは「より包括的に糖尿病合併症の状況を把握するため、世界中の研究データが必要だ」としている。
 近年、日本における糖尿病患者数はやや頭打ちになったとは言われてはいますが、全世界的には今後まだまだ増え続けて行く見通しの様です。どちらかというとカロリー過多で起こるとされる糖尿病ですが、最近は貧困国における低価格、高カロリーの摂取による糖尿病の発症も問題視されて来ている様で今後はそちらにも目を向ける必要があるのかも?知れません。
                
17.11.30 桑田ライブ

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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