がんに匹敵する都民病?
ストレスで痛風?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「ストレスで痛風?」という報告です。
ストレスはいつの時代もわれわれを悩ませますが、時代とともにその質も変化しています。戦後間もない時代は食糧不足による飢餓や過度の肉体労働など肉体的ストレスが主でしたが、「ストレス社会」と呼ばれる現代は精神的ストレスが主になりつつあります。その原因として、「格差の拡大」「終身雇用制度の崩壊」「雇用の不安定化」「長時間労働による過労」「受験競争の激化」「夜勤人口の増加」などさまざまな要因が挙げられます。
ストレスが心身に与える影響に関しても研究が進んでおり、ストレスは精神疾患のみならず、高血圧や糖尿病などの生活習慣病や、メタボリックシンドロームの発症・増悪に関与することが知られています。そして、最近、ストレスによって血清尿酸値が上昇し、さらに酸化ストレスと慢性炎症が起こることが新たにわかりました。現代のストレス社会で生きるわれわれにとって、ストレスマネジメントは喫緊の課題と言えますね。
ただ、本当にストレスだけで尿酸値が上昇するかというと当然、そんなはずはなく他の生活習慣病でも言えることですが、食生活の欧米化に伴った高カロリーで高脂肪食が大きく影響しています。さらに高尿酸血症の原因の遺伝子変異も発見されており、遺伝もある程度は影響していることも明らかになって来ています。