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コラム
健康的な肥満は存在しない?
2017年6月3日
健康的な肥満は存在しない?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「健康的な肥満は存在しない?」という報告です。
いわゆる“健康的な肥満”の人でも、正常体重の人に比べると心疾患リスクが高いことが、英国の新たな研究で明らかにされた。“健康的な肥満”の人では、高コレステロール血症、血糖コントロール不良、糖尿病、高血圧など、通常肥満に関連する代謝障害がないといわれているが、心不全や脳卒中といった障害のリスクが高いかどうかはこれまで不明であった。
今回の研究では、当初は心疾患が認められなかった18歳以上の英国人350万人の1995~2015年の電子カルテを分析した。その結果、代謝障害のない正常体重の人に比べて、健康的な肥満の人では心疾患リスクが50%、脳卒中リスクが7%高く、心不全リスクは2倍であり、末梢動脈疾患(PAD)リスクも大きいことが分かった。
また、肥満の人の心疾患リスクは、代謝異常の数の増加に伴って高まることも分かった。例えば、代謝異常のない正常体重の人に比べて、3つの代謝異常がある肥満の人では、冠動脈疾患は約3倍、心不全は約4倍、PADは2倍以上になり、脳卒中リスクは58%高かった。研究著者である英バーミンガム大学の研究者は、「代謝的に健康な肥満の人は、代謝的に健康な正常体重の人に比べて、冠動脈疾患、脳血管疾患、心不全のリスクが高い。医療従事者は肥満の人に対し、代謝異常の有無にかかわらず、まずは減量を促進することを優先すべきだ。“健康的な肥満”は集団レベルでみると無害ではないため、代謝合併症の数にかかわらずこの考え方は止めたほうがよいだろう」と述べている。
日本でも少し小太り位が良いとの報告もある様ですが、確かに痩せているよりも栄養状態が良い方が健康寿命は長いのかも?知れません。ただ、こと生活習慣病の発症に関しては肥満者の方が高いという今回の報告は当然と言えば当然かも?知れません。まずはこの報告でも述べられているように肥満者には減量のアドバイスは必須でしょうし、肥満にならない様に気をつけることが一番かも知れません!
当クリニックに飛来した第一陣のツバメ。雛も孵りスクスクと成長している様です。第二陣も飛来し、これから新たな子育ても始まりそうです!
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