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女性の死因で認知症によるものが急増?

佐藤浩明

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テーマ:認知症予防?

女性の死因で認知症によるものが急増?


おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「女性の死因で認知症によるものが急増?」という報告です。
 女性の死因のうちアルツハイマー病の死亡率が上昇し、2015年には死因順位の中で上位10位の中に初めて入ったことが、厚生労働省がまとめた人口動態統計で明らかになった。死亡率は統計上、年々上昇しており、専門家はアルツハイマーについても認知症としてだけでなく、死亡率の高い全身病として認識を改める必要性を訴えている。厚労省は同統計の死因について、直接の死亡原因となった病気などの事象を引き起こす元になった疾病と定義。例えば、直接の死因が肺炎など別の疾患でも、それを誘引したのがアルツハイマーなら、アルツハイマーを死因と見なす。
 同統計によると、15年の男女合わせた死亡者数は1万544人、死亡率(人口10万人対)は8.4だった。2000年には0.7だったが、10年には3.3と上昇している。男性は、2000年に0.5、10年2.5、15年5.4と徐々に高くなってきたが、女性では2000年0.8、10年に4.1となり、その後も11年5.5、12年7.0、13年8.5、14年10.0と上昇が顕著で、15年には11.2と死因の10位にランクされた。
 男女共に死因の1位は悪性新生物、2位が心疾患。その他、肺炎、脳血管疾患などが上位を占めて、大きな違いはないが、女性の場合はアルツハイマーのほかに血管性等の認知症の死亡率も男性より高く、15年は12.4と前年に続いて9位だった。男性は、5.2で10位までには入っていない。
アルツハイマーは、脳の中のタンパク質の異常な沈着により、健康だった神経細胞が効率よく機能しなくなり、最終的には死滅する病気。この過程で、記憶や思考能力がゆっくりと障害され、日常生活の最も単純な作業を行う能力も失われていく。高齢者に発症する例が多い。
ベスリクリニック院長は「アルツハイマーによる脳細胞の脱落で、認知機能だけでなく、運動機能、特に嚥下などの微細な運動をつかさどる脳神経細胞や、心臓や呼吸を制御する自律神経機能も落ちていく」と説明。その上で同氏は「認知だけでなく、生体維持機能も低下する死亡率の高い病態」であるというように「認識を改める必要がある」と述べ、これからは、予防的対応を重視して、「基本の生活習慣、特に睡眠と運動」に注意を払うよう促している。
確かに女性の平均寿命の延びに伴って高齢女性が増えて来ているわけですからそれに伴って認知症も増えているのかも?知れません。ただ、この統計の示すのはそれだけではなく、ベスクリニックの院長が述べているように認知症はただ、いわゆる惚けるだけの疾患ではなく、命に関わる病気であるということを再認識することが必要なのかも知れません!
     16.12.26 レベル33
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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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