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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「催眠状態の際に脳内で起こることとは?」という報告です。
催眠状態になると、本当に脳に変化が起きることが、米スタンフォード大学の研究でわかり、研究論文が報告されました。
催眠は西洋における最初の精神療法だが、その作用はほとんど解明されていない。同研究者らは545人の潜在的な参加者から57人を選択した。うち36人は非常に催眠にかかりやすく、21人は催眠にかかりにくかった。安静時、記憶の想起時、催眠状態を惹起するためのメッセージへの曝露時に、それぞれMRI検査を実施して血流の変化を検出し、脳活動を測定した。
催眠にかかりやすい被験者では、催眠時に3つの明瞭な脳の変化が認められ、この変化は催眠状態でないときには認められなかった。また、催眠にかかりにくい被験者の脳でも変化は認められなかった。
催眠状態では、(1)脳の顕著性ネットワークの一部である背側前帯状皮質の活動が低下していた。この領域は物事を比較し、心配する価値があるかを判断するときに働く。(2)背外側前頭前野と島の繋がりが増大していた。前頭前野は計画の立案とタスクの遂行を、島は身体状況の把握を司る。催眠状態になると、心拍数や血圧も変えることができるという。(3)背外側前頭前野と脳のデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)の繋がりが減少していた。DMNはぼんやりしているときに最も活動する領域で、この繋がりの減少により、催眠状態の人は催眠術者の提案する行動を意識せずに行うという。
同研究者は、「催眠状態のときに脳で起こることを示した研究は今回が初。この知識で、治療に役立つ催眠反応を強化できるかもしれない」と話す。既に、禁煙治療、痛みやストレスへの対処に催眠が有用であることが判明しているという。