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コラム
日常の光の浴び方が肥満リスクに影響?
2016年7月28日
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「日常の光の浴び方が肥満リスクに影響?」という報告です。
夜間の光曝露量が多く、日中の光曝露量が少ない人ほど肥満リスクが高まる可能性があることが、奈良県立医科大学の研究でわかった。研究グループが実施する「平城京スタディ」に参加した対象者のデータを分析したもので、日常生活における光曝露量と肥満リスクとの関連を報告した初めての研究論文であるという。
平城京スタディ(The HEIJO-KYO Cohort)は、住環境が健康に及ぼす影響を調査することを目的に2010年に開始された前向き研究で、これまでの解析で夜間の光曝露が睡眠障害だけでなく、肥満や脂質異常症、動脈硬化と関連することを報告してきた。今回、同研究者らは、同スタディのデータを用いて光曝露量と肥満指標との関連を縦断的に分析した。
年齢や性、カロリー摂取量、身体活動量、睡眠指標などの交絡因子で調整した多変量分析で、就寝前4時間から夜間就寝中の光曝露量が多いほど、その後の腹囲身長比や体格指数(BMI)の増加と有意に関連していた。さらに、起床後4時間の光曝露量が少ないほど、その後の腹囲身長比の増加と有意に関連していた。
以上の結果について、同氏は「体内時計(生体リズム)は光の影響を強く受けることが知られている。夜間に多く、日中に少ない光曝露が生体リズムを乱し、肥満指標の増加を引き起こしたと考えられる。昼間は屋外でたくさん光を浴びて、夜は人工照明やスマートフォンの光を避けることで肥満を予防できる可能性がある」と説明している。
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