暑い時の水分補給には何が良いのか?
おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「コラーゲン摂取は肌に良い?」という報告です。
「コラーゲンの経口摂取がお肌に良い」というのは民間では漠然と、しかし大きな期待を持って信じられていますが、アカデミアでは「経口摂取では皮膚の状態を改善することはできない」というのが定説でした。ところが、京都大学の研究者らにより、コラーゲンペプチドは完全に分解されてしまうことはなく、経口摂取でも創傷治癒を促進する(つまりお肌に良い)可能性が示されました。
日本形成外科学会のシンポジウムで発表された研究結果ですが、記事コメント欄には「信じられない」 「サプリの宣伝」 「眉唾」 「健康食品メーカーの回し者」などの声が寄せられ、賛否両論というよりは懐疑的な方が多いという印象でした。確かに試験の対象数は少ないのですが、とても興味深い研究結果でした。
記事では褥瘡が対象の成績を紹介しましたが、手術創の治癒にも効果があるかもしれないとのことです。少数の検討ですが(コラーゲンペプチド群10例対プラセボ群10例ほど)、大腸がんの手術後にコラーゲンペプチドを含む完全栄養剤を投与した試験で、平均値では明らかにコラーゲンペプチド群で退院までの日数が短かったそうです。
この研究、論文化はされていませんが、今後、大規模な試験を行う計画もあるとのこと。その結果が楽しみです。