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おはようございます。さとうクリニックの佐藤です。今朝は「高齢者、運転禁止でうつ?」という報告です。
社会の高齢化に伴い,高齢者の自動車運転に関する問題が注目されている。日本では2014年から施行の改正道路交通法で,医師による認知症患者への自動車運転の中止に関する説明や当局への任意の届け出制度などが始まっている。米コロンビア大学の研究者らは,高齢(55歳以上と定義)運転者の自動車運転中止による健康影響を検討した報告を実施。運転中止例の非中止例に対する抑うつ症状の危険率が約2倍に上ることなどを報告した
今回,同氏らは55歳以上の運転者を対象に運転中止者と現運転者の健康指標を比較した研究を抽出。運転中止は全体的な健康状態や身体機能,社会機能,認知機能の低下の他,長期療養施設への入所リスクが5倍近く上昇するとの報告や死亡リスクの上昇との関連を示した報告もあった。
運転中止と抑うつ症状の関連を検討していた5件の報告を統合した解析では,高齢運転者の運転中止の非運転中止に対する抑うつ症状の危険率は1.91倍であった。
同氏らは「高齢者が自動車運転を中止する際には健康状態への悪影響も考慮すべき」と結論付けている。ただし,先行研究では,自動車運転に変わる交通手段の使用は運転中止に伴う抑うつ症状の改善につながらないことも報告されているそうだ。こうした課題の解決には,高齢者の可動性や身体・社会機能の維持を支援する有効なプログラムの開発が必要と提言している。