暑い時の水分補給には何が良いのか?
日本を含む世界13カ国における約7,400万人の死亡統計データの解析から,全死亡の7.7%が気温に関連していることが示された。また,そのほとんどが低気温に起因した死亡で,高気温による死亡はわずかであることも分かった。日本では気温に関連した死亡が全死亡の10%超を占め,13カ国中第3位だった。
同研究者らは,英国,オーストラリア,ブラジル,カナダ,中国,タイ,米国など冷帯から亜熱帯までさまざまな気候の13カ国384都市で1985~2012年に死亡した7,422万人の死亡者データを収集。その結果,全死亡の7.7%(約572万人)が気温に関係した死亡と推定された。また,全死亡のうち気温に関連した死亡が占める割合を国ごとに見ると,タイ,ブラジル,スウェーデンでは3%前後だったが,中国では11.00%と最も高く,次いでイタリア(10.97%),日本(10.12%)が続いた。
さらに,気温に関連した死亡のほとんどは低気温によるもので,全死亡の7.29%を占めたのに対し,高気温による死亡は全死亡の0.42%にとどまった。この他,極端な高気温あるいは低気温による死亡は全体の1%未満を占めるにすぎず,そのほとんどは極端な低気温には至らない寒さによる死亡であることも示された。
同氏は「これまで極端な気温が死因になると考えられ,特に熱波による影響が注目されてきた。しかし,過去最大規模の気温に関連した死亡のデータを解析した今回の研究からは,そのほとんどが猛暑には至らない暑さや寒さに起因していることが示された」と説明。熱波や猛暑対策に偏った各国の公衆衛生政策についても見直しが必要ではないかとコメントしている。
最近は気温の上昇傾向が有り、熱中症などが取り上げられることも多くなりましたが、やはり寒さ対策大事な様ですね!