暑い時の水分補給には何が良いのか?
肉摂取量の増加は糖尿病発症リスク増加と関連することが知られている。国内の2型糖尿病患者における肉摂取量の違いと冠動脈性心疾患(CHD)発症リスクの関係を調べた結果、糖尿病患者の肉摂取量の増加はCHD発症リスク増加に関連しており、肉摂取量が10g増加するごとにCHD発症リスクが9%増加していたことが明らかになった。
肉摂取量によって4分位に分けた各患者群で栄養素摂取状況を見たデータでは、肉摂取量の増加に伴い、エネルギー、タンパク質、脂質、コレステロール、ナトリウムの摂取量が有意に増加していた。逆に炭水化物の摂取は肉摂取量の増加に伴い、減る傾向が見られた。また、食品群ごとの関係を見てみると、野菜の摂取量が肉摂取量の増加に伴い増えていた。
肉摂取量の違いによる8年後の心血管疾患発症リスクは、肉摂取量の増加によりCHDの発症リスクが有意に増加していた。その一方で、脳卒中の発症リスクとの有意な相関は認められなかった。具体的な値は、肉摂取量が最も少ない9.9gの群を1として危険率を求めると、肉摂取量が28.8gの群は3.0倍、肉摂取量50.3gの群は3.3倍、肉摂取量97.7gの群では3.3倍となった。
肉摂取量と8年後の心血管疾患発症リスクを摂取量との関係で見てみると、10gごとの危険率は、CHDは1.09倍となり、肉摂取量が10g増えるごとに2型糖尿病患者のCHD発症リスクが9%増加することが示された。脳卒中とCVDについては有意な相関は認められなかった。
これらの結果から「欧米の先行研究と同様に日本の糖尿病患者においても肉摂取量の増加に伴い、CHDの発症リスクが高まることが示された。さらにその発症リスクは、欧米よりも高いことが示された」と指摘した。