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小児および思春期の身体活動パターンと将来のうつ病との関連はほとんど知られていない。オーストラリアの研究者らは、小児期から成人期における余暇の身体活動パターンと青年期うつ病リスクとの関連について検討した。その結果、小児期に不活発であった群に比べ、活動的であった群では青年期にうつ病を発症するリスクが少ないことを報告した。
9~15歳被験者(男性759 例、女性871例)を対象に、約20年後に再び聞き取り調査を行った。余暇の身体活動について、1985年のベースライン時と2004~2006年の追跡調査時に自己申告してもらい、また両時点の間隔をつなぐため、15歳から成人までの余暇の身体活動を、追跡調査時に後ろ向きに自己申告してもらった。
身体活動を公衆衛生の観点から群別し、最も不利(持続的に不活発)なパターンを、より有利(活動性が増減および持続)なパターンと比較した。うつ病(大うつ病性障害または気分変調性障害)の評価は、統合国際診断面接により行った。
主な結果は以下のとおり
・その結果、活動性が増加傾向または持続していた男性は、持続的に不活発であった群と比べ、成人期にうつ病を発症するリスクがそれぞれ69%、65%少なかった。
・活動性が持続していた女性は成人期にうつ病を発症するリスクが51%少なかった。
・有意差はなかったものの、女性における余暇の身体活動と男性における過去の余暇活動に同様の傾向がみられた。
・検討結果から、小児期から日常的に自由に活動させておくことが、青年期にうつ病を発症するリスクを減少させることが示唆された。