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職場におけるジョブコントロールとソーシャルサポートが、うつ病、燃え尽き症候群、不眠症に相乗効果をもたらすことが、旭川医科大学の調査研究の結果、明らかにされた。またその効果は、仕事の要求度による層別化後、男女間で差があることも明らかになった。この結果を踏まえて著者は、「仕事の要求度およびコントロールだけでなく、仕事のコントロールとソーシャルサポートの相乗効果も考慮することが、仕事のストレスを評価するためには必要である」とまとめている。
調査は、旭川市の地方公務員2,121人を対象に行われた。職業性ストレス簡易調査票を用いて、仕事の要求度、ジョブコントロール、ソーシャルサポートについて評価した。また、こころとからだの質問票を用いてうつ病を、マスラック・バーンアウト尺度で燃え尽き症候群を、アテネ不眠尺度を用いて不眠症に関する評価を行った。考えられる交絡因子で補正した分析にて、うつ病、燃え尽き症候群、不眠症に関するオッズ比を求め、職場でのジョブコントロールとソーシャルサポートの相乗効果指数を評価した。
主な結果は以下のとおり。
・相乗効果指数は、うつ病については男性2.08、女性1.98、燃え尽き症候群についてはそれぞれ1.79、2.62、不眠症は1.92、2.77であった。
・仕事の要求度が高い男性は、要求度が低い男性と比べて、うつ病、燃え尽き症候群に関してジョブコントロールとソーシャルサポートの相乗的相互効果が高かった。
・一方、女性は、仕事の要求度が低い場合に、要求度が高い女性と比べて、燃え尽き症候群、不眠症に関してジョブコントロールとソーシャルサポートの相乗効果が高かった。