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コラム
ホントは怖い骨粗鬆症!
2014年6月18日
骨粗鬆症患者においては、大腿骨頚部骨折など重大な事象が発生していない状態では身体症状は軽微であり、疾患の重篤性が理解できず、薬を正確に服用しなかったり、定期的な受診を怠ったり、治療意欲が乏しい場合がある。それは糖尿病患者が、網膜症や壊疽になり初めて疾患の重篤性を理解するのに似ています。
75歳以上の高齢者における骨粗鬆症関連骨折発生後の5年生存率が、椎体骨折で約60%、大腿骨頚部骨折で約40%しかなく、一般的ながんより予後不良である現実を患者さんに示すことが重要です。死亡リスクは、椎体骨折で8.6倍、大腿骨頚部骨折で6.7倍も増加することも教示していくことが大事かも知れません。将来介護を受けるリスクは、これら骨折関連が介護数全体の20数%をも占め、脳血管障害由来と同等に高頻度で、認知症より多いのです。
以上から生命予後、ADLの維持にとって骨折を抑止することが重要であり、薬物治療がその対策の中で最重要であるということを患者さんに認識してもらうことが大事かも知れません。
実際、私も福島市の介護認定の委員をしておりますが、介護認定の申請を出される方をみると転倒後に腰椎圧迫骨折や大腿骨頸部骨折となる方々が多く見受けられます。
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