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肥満、世界規模で増加中!

佐藤浩明

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1980~2013年の33年間に、世界の過体重、肥満の有病率は、先進国/開発途上国、年齢、性別を問わず実質的に増加していることが、米国・ワシントン大学の調査で明らかとなった。2010年には、世界的に340万人が過体重または肥満で死亡したと推定され、これは損失生存年数の3.9%、障害調整生存年数(DALY)の3.8%に相当するという。公衆衛生学的な影響を定量し、医療活動の優先順位を決定するには、肥満の程度や傾向に関する比較可能な最新の情報が必要となる。

 研究グループは、肥満の疾病負担の1980~2013年における世界的な肥満の有病率を調査し、地域別、国別に解析を行った。BMI≧25、<30を過体重、≧30を肥満と定義した。世界の成人(20歳以上)における過体重以上(BMI≧25)の有病率は、男性は1980年の28.8%から2013年には36.9%へ、女性は29.8%から38.0%へと上昇した。
先進国の若年(20歳未満)では、実質的なBMI≧25有病率の上昇が認められ、2013年に男性が23.8%、女性は22.6%であった。また、開発途上国の若年でも、男性は1980年の8.1%から2013年には12.9%へ、女性では8.4%から13.4%へと上昇した。成人において、この間に肥満の有病率が50%以上上昇した国は、男性ではトンガ、女性ではクウェート、キリバス、ミクロネシア連邦、リビア、カタール、トンガ、サモアであった。先進国の成人肥満者の増加は、2006年以降、抑制される傾向にある。

 著者は、「肥満は確立された健康上のリスクであり、その有病率は実質的に増加していることから、世界的な保健医療の重要な課題となっている実態が明らかとなった」と結論し、「この33年間に、肥満の増加のみならず、減量が成功した国の報告もない。各国に、より効果的な介入の支援を行うには、国際的な緊急活動や指導力が必要とされる」と指摘している。

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専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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