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「悪玉」(LDL)コレステロールを抑え、「善玉」(HDL)コレステロールを増やすことは、心臓だけでなく脳にもよいことを米カリフォルニア大学の研究グループが示唆した。
研究グループによると、LDLコレステロール低値とHLDコレステロール高値はともに、アルツハイマー病の指標とされる脳内のアミロイド斑低値に関連していることがわかったという。同研究者は「不健康なコレステロールパターンは、心疾患を促進するのと同じように、アルツハイマー病に影響するアミロイドの上昇を直接的に引き起こしている可能性がある」と述べている。
今回の研究では脳スキャンを用いて被験者のアミロイド値を評価した結果、空腹時のLDLコレステロール値が高く、HDLコレステロール値が低いほど、脳内のアミロイド斑の蓄積が多かった。米国では、血中HDLコレステロールは60 mg/dL以上がよく、心疾患リスクの極めて高い集団では、LDLコレステロールは70 mg/dL以下にする必要があるとされている。記憶障害や認知症の徴候のある人では、心臓の健康状態にかかわらず正常なコレステロール値を維持することが重要と、同氏は指摘している。
同氏はさらに、「今回の研究結果から、中年期の人でアミロイドが蓄積し始める場合、その値を低下させる方法が示唆される。脳内のコレステロール値を早期に改善することが後のアミロイド蓄積の低減につながることが明らかになれば、アルツハイマー病の有病率低減に大きな効果をもたらす可能性がある」と述べている。