驚くべきAIの実用化:私たちの日常に迫る未来の技術
移動の常識が変わる
——そんな言葉を聞いても、まだ実感が湧かないかもしれない。
ですが、世界ではすでにロボタクシーが街を走り、自動運転シャトルが公共交通の一部になり、日本では成瀬ダムの建設現場で自動運転の重機が稼働している。
これまで、「運転する」「車を所有する」のが当たり前だったけれど、今では「スマホで乗り物を呼ぶ」「遠隔で重機を操作する」時代へと移り変わりつつある。
この変化を支えているのが、スマートフォンの普及。
アプリを開くだけで移動の選択肢が広がり、建設現場では遠隔操作による効率化が進んでいる。
では、具体的にどんな変化が起きているのか、詳しく見ていこう。
アメリカ自動運転革命:ロボタクシーが現実に
アメリカでは、Google系Waymoが運営する「Waymo One」というロボタクシーが登場。
本格的な自動運転の時代が幕を開けた。
現在、アリゾナ州フェニックスに加え、サンフランシスコでもロボタクシーの運行が本格化している。
フェニックスではアシストドライバーが同乗する形ではあるものの、一般の利用者がライドシェアのように乗車できる環境が整ってきた。
一方、サンフランシスコでは2024年6月から完全無人の運行が開始され、都市の交通システムに大きな変化をもたらしている。
さらに、6月末からはLyftのアプリを通じた配車も可能となり、スマートフォンひとつで自動運転車を呼べる時代が本格的に到来した。
驚異的な走行データ
Waymoがこの技術を実現できたのは、圧倒的な走行データの蓄積があることから。
- 実際の走行距離:1,000万マイル(約1,600万km)
- シミュレーション走行距離:100億マイル(約160億km)
これがどれほどの距離かというと、地球を約400周したレベル。
これほど膨大なデータをもとに、自動運転の精度が高められているのです。
そして、日本にも導入。
日本交通がサービス提供を始めると今年の4月に記者会見含めてプレスリリースしてますね。
バスの未来:ヨーロッパで広がる自動運転シャトル
ヨーロッパはロボタクシーとは違い、自動運転シャトルの導入が進んでいる。
フランスのNavya社が開発した自動運転シャトルは、スウェーデンのヨーテボリやスイスのシオンなど、多くの都市で実験走行を重ねているようです。
これはロボタクシーのように自由に移動するものではなく、決められたルートを20~30km/hの低速で走行するタイプの自動運転車。
今は多くの地域で無料で利用できる。
ですが近いうちに有料化される可能性があるようです。
バスのように一定のルートを走ることで、安全性を確保しながら公共交通の効率化を進めていることが特徴
成瀬ダム:建設現場の自動運転技術
私が興奮したのは重機の自動運転化が始まっていること。
日本では、自動運転技術は移動だけでなく、建設現場の効率化にも活用されているのです。
その代表例が、秋田県の成瀬ダムだ。
成瀬ダムでは、鹿島建設が開発した「A4CSEL」という自動化施工システムを導入し、自動ダンプトラックや自動ブルドーザ14台が遠隔操作で稼働している。
成瀬ダムの自動運転重機の特徴
- 自動ダンプトラックが材料を運搬し、荷下ろしまでを完全自動化
- 自動ブルドーザがまき出し作業を行い、精密な施工を実現
- 遠隔管制システムにより、約400km離れた管制室から操作可能
これにより、成瀬ダムの建設現場では「現場の工場化」が進み、人手不足の解消や安全性の向上が実現されている。
成瀬ダムは2027年完成予定だそうです。
スマートフォンがもたらした新しい移動の選択肢
スマートフォンの普及によって、移動手段のあり方は大きく変わりあました。
例えば、こんなモビリティサービスがすでに日常に溶け込んでいるのをご存知でしょうか?
- ライドシェア(Uber・Lyft)
- タクシー配車アプリ(DiDi・FREE NOW)
- カーシェアリング(Zipcar・カーシェアサービス)
- バイクシェア(Mobike・チャリチャリ)
- e-scooterシェアリング(Lime・Bird)
- シェアドバン(集団移動のサービス)
- ロボタクシー(Waymo One)
- 自動運転シャトル(Navya)
- 自動運転重機(成瀬ダム)
驚くべきことに、カナダのオンタリオ州のInnisfilでは、公共交通機関を完全に廃止し、Uberのサービスを補助する形へと転換している。
つまり、もうバスの時刻表を気にする時代ではなくなってきていることがわかるのです。
おわりに
ロボタクシーに自動運転シャトル、スマホを使ったシェアリングサービス、そして成瀬ダムの自動運転重機——移動と建設のスタイルは確実に変化している。
以前は、「車は所有するもの」「建設は人が操作するもの」という価値観が当たり前だったことから、「必要なときにスマホで呼ぶ」「遠隔で操作する」という考え方へシフトしてきているわけで。
これからの都市交通と建設現場は、さらに進化する。AIを活用した移動最適化、完全自動運転の普及、環境に配慮した交通システムの設計が求められてくる。
——こうした未来の変化を、私たちはもうすぐ目の当たりにすることになるのです。
さて、次に乗るのは自動運転の車か、それともAIが最適ルートを組んでくれる次世代の移動手段か。この変化、楽しみになってきませんか?




