他人に嫌われないように生きる疲れと、自分を守るための「自分軸」

西岡惠美子

西岡惠美子

テーマ:自分軸を立てよう

他人に嫌われないように生きる疲れと、自分を守るための「自分軸」

―受け入れてもらえていない感覚は、孤独そのもの―

「どうしたら周りに受け入れてもらえますか?」
カウンセリングや相談の場で、よくいただく質問です。

受け入れてもらえていない感覚って、本当に辛いですよね。
自分だけ輪の外にいるような、つながりが断ち切られてしまったような――そんな孤立感。

なぜ、これほどまでに心が重くなるのでしょうか。
それは、「もし今、何かあったとき、自分はきっと誰にも助けてもらえない」という不安が背後にあるからです。
人は社会的なつながりの中で安心感を得て生きています。
だからこそ、永続的な関係において「受け入れてもらえていない」と感じることは、そのまま「孤独」につながります。

そして、孤独は心をじわじわと蝕みます。
私たちは、それを避けたい一心で「どうすれば受け入れてもらえるか」と考え続けるのです。


1.ご機嫌伺いが生み出す疲弊


「受け入れてもらえない理由」を探そうとすると、多くの場合、行動が「ご機嫌伺い」に傾きます。
相手の表情、声色、態度を敏感に読み取り、無意識に合わせようとする。
一時的に関係が良くなったように感じても、これは長期的には大きな疲れを生みます。

なぜなら、相手の機嫌をコントロールすることは本来できないからです。
それでも「嫌われないように」と頑張り続けると、やがて自分の心のバッテリーが切れてしまいます。

2.人に嫌われるより、もっと辛いこと


「周りに受け入れてもらえていないかも」
「もしかしたら嫌われているのかも」
そんな恐怖があると、人は何とか避けようと行動します。

たとえば――

■NOを言わない
■自分の意見を引っ込める
■相手の希望にだけ合わせる
■楽しくないのに笑顔をつくる

こうしたことが日常になってしまうと、いつの間にか「自分が本当はどうしたいのか」が分からなくなります。
そして、ふとした瞬間に「私、何をやってるんだろう…」という空虚感に襲われます。

この状態は「自己否定」です。
他人に嫌われることも確かに怖いですが、自分で自分を嫌いになることは、その何倍も苦しく、人生全体を曇らせます。

3.自己否定から抜け出すカギは「自分軸」


では、この悪循環から抜け出すにはどうしたらいいのでしょうか。
そのカギとなるのが「自分軸」です。

自分軸とは、
「私は○○という人間として生きていきたい」
という方向性や価値観、芯のこと。


これがあると、次のような変化が生まれます。

■選択に迷わない
■選んだ結果を受け入れられる
■過度に後悔しない
■他人と比較して落ち込まない
■他人の意見に振り回されない
■批判を受け止められる
■自分らしさを貫ける

つまり、自分軸がある人は「外の評価や感情」によって自分の価値を左右されなくなります。

4.自分軸は「わがまま」ではない


「自分軸を持つ=自分勝手」ではありません。
むしろ、自分軸があると、周りとの適切な距離感を保ちながら、自分も相手も尊重できる「win-winな関係」が築けます。

他人に嫌われないようにと、いつも「周り」を気にしてしまう人ほど、自分軸と向き合う価値があります。
自分の中に揺るがない芯ができると、他人の機嫌や評価に過剰に反応しなくなり、心の疲れは驚くほど軽くなります。

5.自分軸を育てるためにできること


■価値観を書き出す
 自分が大事にしたいこと、譲れないことを紙に書く。
■小さなNOを練習する
 たとえば「今日は外出したくないからやめておくね」と言ってみる。
■比較を減らす
 SNSの利用時間を減らす、他人の評価を意識的に距離を取る。
■自分の行動理由を確認する
 「これ、相手のため?それとも自分が本当にやりたいから?」と自問する。

これらはすぐに完璧にできなくてもOK。
少しずつ「自分で選ぶ感覚」を取り戻していくことが、自分軸を育てる第一歩です。

6.まとめ


■受け入れてもらえない感覚は「孤独」そのもの
■嫌われないためのご機嫌伺いは、やがて自己否定を生む
■他人に嫌われるよりも、自分で自分を嫌いになるほうがずっと辛い
■悪循環から抜け出す鍵は「自分軸」
■自分軸は周りとのバランスを取るための基盤になる

他人の評価に揺れない、自分らしい生き方の土台は、自分軸から始まります。
もし今、「他人に嫌われないように」と疲れを感じているなら、まずは自分が大事にしたいものを見つめ直してみてください。
それが、心の自由を取り戻す一番の近道です。

≪自分軸の入り口を体験しませんか?≫

『自分』が無い辛さ、そろそろ手放したいですよね。
本当は伝えたい思いも、貫きたい意思もあるのに、
それを表現出来ないのは自分で自分を無視してしまう、
いないものとして扱っているようなものです。

でも大丈夫、あなたの中には確実に唯一無二の「あなた」がいます。
この機会に、私と一緒に見つけて行きましょう。

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