ポジティブマインドを取り戻す:心の安定を築くための実践法

西岡惠美子

西岡惠美子

テーマ:自己啓発

ポジティブマインドを取り戻す:心の安定を築くための実践法

「ポジティブになりたい」と願う人は多いですが、その意味や本質を深く理解している人は少ないかもしれません。
ポジティブでいることは、単に楽観的でいることや、いつも明るく振る舞うことだと誤解されがちです。
しかし、ポジティブさとは、表面的なテンションの高さや強制的な楽観主義とは異なり、もっと内面的で柔軟な感情の動きです。
ポジティブでいるためには、感じることや現実を受け入れ、それに対処する力が必要です。
本コラムでは、ポジティブさの本質を探りながら、現実に基づいた前向きさの意味を考え、自分の中でどのようにポジティブを実践できるかを解説していきます。


1.ポジティブとは「感じるもの」


ポジティブになろう!といっても、なれないから悩んでしまいます。
ではポジティブって何でしょうか。
アニメのキャラクターや映画のヒーローのようなイメージが思い浮かぶかもしれませんが、非現実的ですよね。

ポジティブになろう、と思っても、それが実際どんなものかを知ることから始めましょう。

ポジティブは「なりたい」「目指そう」という言葉とセットになることが多いですが、それほど確固たる像があるわけではありません。
ポジティブとは

  • 考えるよりも感じるもの
  • 目に見える形には現れにくい
  • 他社と比べることではない(あの人くらいになったらポジティブだ、など)
  • 「テンションを高める」とも違う
  • 必ずしも感じ続けなければいけないものではない


ポジティブになれた時があったとしても、それがゴールではありません。当然ながらポジティブさを感じられないタイミングも訪れます。
メンタルの状態の一つですから、波があって当然ですし、感情が目に見えないのと同様、ポジティブも目には見えません。

2.ポジティブの本質:現実的な前向きさとは?


①現実的な視点(地に足がついている)


ではポジティブの本質とはなんでしょうか。
1つ目は「現実的な視点を持てている」ことです。「地に足がついている状態」と言い換えられます。
ポジティブとは単に明るく楽しい状態を指すわけではありません。それは上記でいうところの「テンションが高くなっている」状態です。

ポジティブになりたい、と願う時はどんな時でしょうか。
それは反対、ネガティブな状態にあって、それでも向き合わなければいけない問題や役割があるときではないでしょうか。
イヤイヤでも何でもやらなければいけない何かへのやる気を引き出すための方法として「ポジティブさ」を目指すのだとしたら、まずは自分の現在地から物事を見る必要があります。

②具体的で実行可能な行動が思いつく


ポジティブはメンタルだけの問題ではありません。気持ちだけで完結するなら意外と簡単です。ポジティブが、頭でわかっていても簡単に実現出来ないのは、その感じているポジティブさが行動に結びつくものではないからです。

例えば人間関係へストレスを感じていて、「もっとポジティブに捉えなきゃ」と悩んでいるとします。
ポジティブな気分をどれだけ盛り上げても、いざ明日会社へ行って何もしなければ状況は変化しません。したとしてもそれは他者が引き起こした変化ですから、キープは出来ませんよね。

ポジティブになりたい状況を自分の手で変化させられる、実践可能な行動プランも考えられるようになることが、ポジティブさの特徴です。

③「無理なことは無理」と判断できる柔軟さ


ポジティブさは全知全能でも万能でもありません。自己効力感と同様にある程度テーマが限定されています。
仕事に対してポジティブになれる人も、プライベートの家庭問題や友人間関係では消極的だったり苦手意識があったりします。

どうしてもポジティブになれないテーマに対して、「無理なものは無理」と線引き出来るのも、ポジティブさを身に着けたからこそできる切り替えです。

ポジティブとは、実践に結び付くメンタル状態が一定期間続くこと、と定義出来るでしょう。



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3.ポジティブメンタルを保つための5つのポイント


①今の自分の状態を知り、受け入れる


まず「地に足をつける」ために、自分を取り巻いている状況や自分の状態を知って受け入れる必要があります。

  • 周囲の環境
  • 人間関係
  • やるべきタスク、背負っている役割
  • 得意なこと/苦手なこと
  • 過去の経験(失敗、成功、学び)
  • 期待できるサポート


などの現時点の状態を確認します。~であるべき、は必要ありませんし、そうでないとして過小評価しないようにしましょう。

②不要な環境や物事を整理し、断捨離する


自分の現状を再確認すると、今は必要ない要素を変わらず抱え込んでいることに気づきます。

  • もう別れた恋人との約束
  • 乗り越えたトラウマに紐づいた習慣
  • 小さい時親に繰り返し言われた小言
  • 会っても楽しくない友人知人
  • 読み終わって再読しない本


目に見えない、または入らないと気づきづらいですが、だからこそ無意識に自分の行動や思考を制限していたりします。
別れた彼氏に「似合わない」と言われた色を、無意識に避けて服を買っているかもしれません。本当は好きな色なのに。
そうした不要な縛りに気づいたら、捨ててしまいましょう。

③3ヶ月後・6ヶ月後・1年後の計画を立てる


ポジティブになりたい、と思うということは、これから何かに向かおうとしている時が多いです。
それが「明日人と会う約束をしているが気乗りがしないのが辛い」のような直近の目標だったとしても、長い目で見れば「人に会うことにもっとポジティブになりたい」という目的が見えてきます。

自分の現在地と目的地の間を測定し、どんな道筋でそこへ到達するか、が計画です。

  • 1ヶ月後:休日に行先を決めて外出出来た
  • 6ヶ月後:友人と行くレストランを決めて提案出来る
  • 1年後:自分から誰かを誘ってランチに行く


のように自分が実現可能な計画を立てます。
ざっくりとでも道が見えれば、そのために何が必要か、どんな方法で練習できるか、他の人はどんなふうにやっているのかの情報収集が始まります。
それ自体がすでに十分に「現実的で実行可能な行動」ですよね。

④同じ志を持つポジティブな人と繋がる


一人きりでポジティブなメンタルを継続するのは難しいです。
同じようにポジティブをキープするために頑張っている人、または同じテーマに取り組んでいる人(転職活動、婚活、ダイエット、起業、資格取得など)、または自分が「こんな風になりたい」と思う状態を実現している人との繋がりを持つと効果的です。

ポジティブになろうと努力していたり、キープしている人は普段から言葉の使い方が違います。
同じものを見てもポジティブな面に気づいたり、同じ現象を表現するのでも前向きさや肯定的な言葉を多く使います。

そうした情報に接し続けることで伝染します。
馴染めば馴染むほど、ポジティブな態度や行動を自分のものにすることが出来ます。

⑤ネガティブな感情を無視せず、ケアの方法を学ぶ


最初にお話した通り、ポジティブなメンタルを目指していても常に絶え間なくキープ出来るものではありません。
人は色んな環境を入れ替えながら生活しています。どこかで必ずネガティブな感情や思考を刺激される出来事と遭遇するでしょう。
ポジティブでいよう、と努力しすぎることで疲れてエネルギー切れになることでも、ネガティブさを感じます。

その時に、反射でネガティブ感情・思考を否定するのはやめましょう。必ずどこかでぶり返しますから、否定することに意味はありません。

ポジティブを目指す中でネガティブな要素を自分の中に感じたら、無視せず否定せず、向き合ってケアする方法を身につけましょう。

  • ジャーナリング:理論派にお勧めです
  • フォーカシング、マインドフルネス:感じることが得意な方にお勧めです
  • リラクゼーション方法(音楽を聴く、ウォーキング、自然や動物と触れ合う)


お道具箱にハサミやセロテープを入れておいた時のように、いざという時のメンタル復活道具を揃えておきましょう。



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4.ポジティブメンタルがもたらす充実した未来


ポジティブさとはどんな状態かを体感でき、自分をポジティブな状態にする方法を身に着けることで必要な時にポジティブを呼び起こすことが出来るようになると、様々な充実した未来が期待できます。

  • 自分を過度に批判せず、優しく向き合える
  • 有益なものと不要なものを冷静に区別できる
  • 迷わず進むべき道が見えてくる
  • 日常生活がより豊かに、充実していく
  • ネガティブな状況にも冷静に対処できる柔軟性が身につく


ポジティブとは今の自分を否定せず受け入れることですから、無暗に自己否定や自己批判をして苦しむことが無くなります。

謙虚な人は言い換えると受け身な人が多いです。受け身な人は自分と関わるものすべてと接点を持ち、中には自分にすべて責任があると考えてしまいます。
適正なポジティブさを身に着けることで、自分を取り巻く環境や要素を、「自分にとって有益か・無益か」で選別できるようになります。それはストレスの軽減だけでなく、ポジティブな行動の阻害要因を減らすことに繋がります。

ポジティブさを求めるのは何かを乗り越えるために必要性を感じた時、とお話しました。それはそのまま目標となります。目指すものが決まっていると、迷うことが減っていきます。

ポジティブさを目指すための取り組みは、毎日積み重ねていくことになります。昨日やったA行動を、今日はAA行動に育て、来週にはAAAになる、というように、努力が連続していることを実感出来ると、毎日が充実していきます。

そしてネガティブな状態への対処方法を身に着けば、起きた状況に対して柔軟に対応することが出来ます。ポジティブなメンタル状態とは、何が起きても悩まないとか傷つかないということではありません。ポジティブさを感じていても悩むし傷つきます。ポジティブさに後押しされて行動・成長していれば当然のことです。
そうした状態へのケア方法が分かっていれば、不測の事態が起きても対応可能になります。回復が早くなるのです。それがメンタルの柔軟性です。

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5.まとめ


①ポジティブとは、それを感じている状態のこと
②ポジティブの本質とは、行動や実践を可能にするメンタルが一定期間続くこと
③ポジティブメンタルを保つための5つのステップのご紹介
④ポジティブメンタルがもたらす未来の5つの特徴


ポジティブなメンタルは、一瞬の感情や単なるテンションアップではなく、日常における現実的で前向きな視点と行動が支えています。
自分の今の状態を知り、無理をせずに自分らしく進むことで、自然とポジティブな思考が続きます。
また、環境や人との関わりを見直し、自分にとって必要なものを選び取ることで、安定した心の状態を保てるでしょう。

最も大切なのは、ネガティブな感情を押し込めず、丁寧にケアすることです。
そのバランスを保ちながら、少しずつポジティブな未来へと近づいていけるはずです。
ポジティブメンタルを持続させるための小さな一歩を、今日から始めてみましょう。

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