失敗しない自己開示の方法
夫婦のコミュニケーション問題はアサーションで解決
夫婦のような密な関係だと、自他の境界線が薄れて気づかないうちに適切なコミュニケーションから外れていることがあります。
それくらい一緒にいる時間が長く関わる問題も多いので、他の人には出来ることが夫婦だと出来なくなります。
夫婦だからこそ、以心伝心よりもっと明確にお互いを尊重した関わり方が必要です。
今回は「アサーション」とは何か、その必要性と効果、実践方法をご紹介いたします。
1.今、夫婦のコミュニケーションで何を悩んでいますか?
①意見の相違
夫婦と言えど別の人格を持つ『他者』です。意見が違う、好みが違う、感じ方が違うのは当たり前ですよね。
しかし夫婦である、という認識を強く持ちすぎることで、違うことへの違和感を高めてしまいます。
なぜわかってくれないのか
なぜ相手は自分と違うことをするのか・選ぶのか
この疑問を解決するために、二通りの対処をしてしまいがちです。
1つは自分の意見を全面的に引っ込める。
もう1つは相手の意見を自分側に寄せようとする。
その対処方法によって、実は更に悩みが深くなってしまっています。
②感情を上手く表現出来ず、相手に伝わらない
自分の考えや感情を誰かに分かってもらおうとしたら、大抵の人は言葉を駆使して伝えようとします。つまり会話ですね。
普段より真剣に向き合って、長い時間かけて、他の人にはしてこなかったような自分の弱みや悩みをさらけ出すような打ち明け話をしたのに、自分が期待したような解釈を相手がしてくれない。
それも落ち着いて考えれば当たり前のことなのに、気持ちが高ぶって『分かってもらいたい』欲が強すぎるとそう考えることが出来ません。
そして言葉というのは、人によって理解の仕方は千差万別です。
『すごい』という言葉一つとっても、それがどの程度すごいことなのかを、言っている本人と寸分違わず同じように理解することはほぼ無理です。
でもそこで「夫婦なんだから(分かってくれるはずなのに)」と思ってしまうことで、他の人に理解されない時以上にショックを受けてしまいます。
③不適切な対立
毎日顔を突き合わせて、生活の基盤を共有する夫婦のコミュニケーションはきれいごとばかりではありません。時には相手にとって耳に痛いことを言わなければいけないこともありますし、逆もまた然りです。
独身時代から続いている趣味や習慣が、結婚した後になって想定していなかった問題を引き起こすこともあります。
結婚したら生活が変わる、ということは誰でもある程度理解していますが、どうしても止めたくない趣味や習慣なら、無意識のうちに『変えなきゃいけないことリスト』から除外してしまいます。しかしもう一方にはそれが分からない。
相手を説得するときについ相手を糾弾するような言い方をしてしまったりすると、期待した変化が起きるどころか逆効果で、また別のコミュニケーションの問題が起こりかねません。
2.アサーション的ではないために起きることと、その解決した姿
①自己評価の低下
自分の意見や感情を表現できないと、自己評価が低下し、自分の発言や行動に自信を持てなくなっていきます。
すると他の人の意見や思考に合わせることが増えていきます。
長く続くことで自分のしたいことや思っていることを後回しにする習慣がついてしまい、益々自己評価が下がり、『低い自己評価』が定着してしまいます。
↓
自分の意見や感情に対して、真っ先に『これは正しいのだろうか?』を考えてしまっていないでしょうか。そのせいで自己表現することが出来ず、欲求不満になってしまうケースをよくお見受けします。
正しいか正しくないか、は大きな問題ではありません。まずは必要な人に伝えて理解してもらうことが大事です。
そのための適切な表現方法を知ることで、解決策が見えて来ます。
②怒りや不満の蓄積
自分の感情を表現できないと、不満や怒りが蓄積し、それがいつか爆発してしまうリスクを抱えることになります。
最初はそれほど強く大きな感情ではなかったのに、我慢し続けることで不満や怒り、孤独、悲しみ、苛立ちなどが追加されていって大きくなり、自分のキャパを超えてしまったときに爆発してしまうのです。
感情が爆発するデメリットは皆さん体験したことがあるでしょう。自分も後から後悔しますし、周囲の人を驚かせたり傷つけたりして、本当は望んでいなかった結果を招いてしまいます。
↓
定期的に感情を表現することで、不満や怒りが蓄積せず、対立が減少します。つまり『ガス抜き』です。
感情とは、本来ポジティブとネガティブの2色ではありません。どういう扱い方、つまり表現方法をとるか、で色付けが変わるのです。
何かを感じた時、思ったとき、それが引っかかって中々消えないなら、まだ小さいうちに「どうやって表現するか」を考えてみるといいでしょう。
③人間関係の質の低下
自分の意見を言えないことで、人間関係の質が低下し、孤立感を感じることがあります。
これも考えてみたら当たり前のことです。自分から意見を言わない人が何を考えているか、どうして欲しいのかを、他者が理解することは出来ません。情報が無いのです。
情報が無いので、相手なりに考えて対応するしかなくなる。でもその対応内容が自分の意に沿わないものだったことで「私は孤独だ」と感じてしまうとしたら、ちょっともったいないですよね。そしてこれは夫婦間でも起こりえる質の低下です。
↓
ですので、自分の意見を表現できると、他者との関係の質が向上し、孤立感が減少します。
自己表現に慣れていない人は、最初は勇気が要るでしょう。慣れていないことも恥ずかしいことでも悪いことでもありません。例えば子どもの頃から『大人の言うことを聞く』ことが最善だと教えられ続ければ、自己表現は悪ですからまだ抵抗があるかもしれません。
しかし大人になれば、自己表現しないことによるデメリットの方を強く感じているのではないでしょうか。
だとしたら今が方向転換のチャンスです。小さなこと、例えば『白より青がいい』というくらいの自己表現から慣れていくといいですね。
3.アサーションとは何か
①考え方
アサーションとは、自分の権利を主張する行動や言動を意味します。これは、他人を傷つけることなく自分の考えや感情を正直に伝える方法です。
自分の意見や権利を主張するとき、どこかで『正誤』『勝ち負け』を考えていないでしょうか。つまり、自分か相手かどちらか一方が『正・勝ち』で、そうでないほうが『誤・負け』という構図です。
その構図だと、負けを宣言される前に自分の意見を引っ込めるか、相手を徹底的に叩き潰すか、の2択になってしまいます。
アサーションでは自分の意見を引っ込めるタイプを「ノンアサーティブ(非主張的)」、相手を叩き潰すタイプを「アグレッシブ(攻撃的)」表現、と呼んでいます。
アサーションとは、「相手もOK、自分もOK」という態度のことです。
②表現方法
アサーション的な表現方法には、以下の3つの特徴があります。
- 率直さ: 自分の意見や感情を隠さず、正直に伝える。
- 尊重: 自分だけでなく、相手の権利や感情も尊重する。
- 適切な表現: 適切な言葉や態度で、自分の考えを伝える。
「隠さず、正直に」というところが、実は結構難しいです。
例えば「正論だから何でも許されるとは限らない」とよく言いますよね。それと似ています。
本心だから何でも言っていい、ということとはちょっと違うのです。
自分の意見や感情を捻じ曲げたり隠す必要はありません。それをすれば必ずストレスを抱え込みます。
伝えるときに「適切な表現」とはどんな表現なのか、を考える必要があります。
例えばトマトが嫌いな子どもに、トマトに多く含まれるリコピンを摂取して欲しくて食べさせたい、と思っているお母さんがいるとします。
ノンアサーティブな態度としては「夕食にトマトを出したら怒って何も食べなくなるかもしれない。仕方がないからトマトを使った料理は作らないようにしよう」となります。
アグレッシブな態度としては「体にいいことは事実なんだから食べないこの子が悪い」と考えて、説教して子どもが泣いても口に押し込みます。
どっちも違いますよね。
なぜその子はトマトが食べられないのか、の理由を聞いて、障害になっていること、例えば食感がイヤだとか、匂いがダメとかの対策を取って、食べられる形にして提供した上で、どうしてお母さんがそこまでしてトマトを食べてもらいたいと思っているのか、を説明して理解してもらったら、どうでしょうか。
相手の意見を飲み込んだうえで「元気な子に育ってほしい」という親の願望も叶えることが、アサーティブな態度です。
これと同じことを、夫婦間コミュニケーションで心掛ける必要があります。
③具体的な表現方法
では②上記の表現を実現するために、どんな方法があるでしょうか。
以下の3つを心がけることで、アサーション的表現に近づいていきます。
- 「イエス」と「ノー」を明確に言う: 自分の意思をはっきりと伝える。
- 対等な会話: 相手の意見を尊重しながら、自分の意見も伝える。
- 共感: 相手の気持ちを理解しつつ、自分の気持ちも伝える。
まずは「イエス」「ノー」を明確にすることが大事です。
日本でははっきりと何かを明言することを、どちらかというと嫌がる傾向が強いです。でもこれも言い方なんですよね。
1週間バリバリ働いて、土曜日の朝に普段より寝坊したときに『休日だからってダラダラするなんて』と言われたらカチンと来ますよね。とはいえここで『うるさい!』と怒鳴ることにどんなメリットがあるでしょうか。
確かに疲れていることを想像して寝かせておいてくれない相手の配慮不足を責めたくなるかもしれませんが、相手には相手の心情や状況、理由があるはずです。
「相手にも何か事情がある」と想定することが、共感の入り口です。その上で、朝寝坊した自分が「下」なわけでも、朝から起きて家事を始めている相手が「上」なわけでもないこと、そして1週間普段以上にバリバリ働いたことが「上」なわけでもないことを踏まえて、では何と言ったらいいでしょうか?
『僕は昨日まで毎日残業して疲れて、やっと今日満足するまで寝られるんだ。今日は見逃してよ。午後からは買い物につきあうから』
「うるさい!」と切れ返されるよりも、相手は落ち着いて話を聞く気になれます。そして相手も、何故朝寝坊した夫にイライラしたのか、自分を振り返る余裕が生まれます。
4.アサーションの技法 3つ
①アイメッセージ
アサーション的コミュニケーションを実現するために、3つの技法をご紹介します。
まず1つ目は「アイメッセージ」、Iメッセージです。
Iとは「私」ですね。
相手に自分の考えや感情を伝えようとしたとき、「分かって欲しい」という気持ち以外に「相手は○○すべきなのだ」という理由が発端になっていることがあります。
もっと早く家に帰ってくるべきだ
趣味に使うお金を減らして家族の為に貯金すべきだ
健康を意識してお酒は控えるべきだ
この考え自体が間違っているとは思いませんし、こう言いたくなる気持ちもよくわかります。
この考えをそのまま相手に伝えるとしたら、どういう言い方になるでしょうか。
『あなたは毎日帰宅が遅すぎるわ。もっと早く帰ってこれないの?』
『あなたは自分の趣味にばかりお金を使うのね。もっと家族のことを考えるべきよ』
『あなたはいつもお酒ばかり飲んでる。もっと減らすべきよ』
お気づきかと思いますが、主語が全部「あなた」になっています。これは相手を言い負かそうとする「アグレッシブ」な表現です。
アイメッセージは、主語を「私=I」に置き換えた表現です。
『私はもっとあなたと一緒に過ごす時間が欲しい。出来るときだけでいいから早く帰ってきて欲しいな』
『私はあなたの趣味を尊重したいと思うけど、同じくらい家族のことも大事にして欲しいの。だからお金の使い方を一緒に考えようよ』
『私はあなたに長く健康でいて欲しいの。お酒を飲むな、とは言わないから、もう少し量を調整しましょう』
お気づきのように、『私は』を主語にしたことで自己表現も織り交ぜることが出来ています。そして攻撃性がかなり下がったので、相手も聞こうという気持ちになれます。
これが「アイメッセージ」です。
≪こちらも読まれています≫
うつ病夫婦のコミュニケーション不足
②DESK法
「DESC法」とは、状況(Describe)、感情(Express)、代替案(Suggest)、結果(Consequences)を順に述べる方法です。
D(状況):昨日もまた酔っ払ってリビングで寝ちゃったのね
E(感情):風邪を引いたりしないか、もしかしたら悩み事があるんじゃないかって心配したの
S(代替案):せめて飲む量の上限を私と約束して欲しい。もし悩み事があるなら週末一緒に心療内科に行きましょう
C(結果):そうすればお互いに心配事も無くなるよね
状況を描写することで、客観的事実を思い出すことが出来、誤解を避けることが出来ます。
感情を表現することで自分の思いを伝えることが出来るため、気持ちを無理に抑え込むストレスを回避することが出来ます。
代替案を提案することで、相手に何をして欲しいと思っているのか、を伝えることが出来ます。聞いた側も自分がどうすればいいのかを具体的に考えるきっかけを得られます。
どんな結果を想定しているのか、を伝えることで、どうしたいか、をより鮮明に伝えることが出来ます。また、お互いの着地点を共有することにもつながり、今後の行動への動機付けも高まります。
③フォグギング
フォグギングとは、相手の批判や攻撃を受け流しながら、自分の意見を保つ技法です。相手の批判や攻撃を受け流しながら、自分の意見を保つ技法です。特に相手からの批判や攻撃的なコメントに対処する際に有効です。
この技法の目的は、相手の批判を受け入れつつも自分の立場を守り、対立をエスカレートさせないようにすることです。
例えば以下のような返し方です。
相手: 「あなたは自己中心的だ」
自分: 「そうかもしれないね。でも、私は〜と考えているんだよ」
一旦相手の批判に対して部分的に同意するか、相手の意見を一部認めることで、相手の攻撃をかわすことが出来ます。
ポイントは完全に同意するわけではなく、自分の立場を守りながら対応する、という点です。フォグ、つまり霧のように柔軟でありながら形を保つ、というイメージです。
フォグギングには以下のメリットがあります。
- 対立の回避: 批判に対して直接反論せず、部分的に同意することで、対立を避けることができます。
- 感情的な反応の制御: 冷静に対応することで、感情的なエスカレーションを防ぎます。
- 自信の維持: 自分の立場を守りつつ、相手の批判を受け流すことで、自尊心や自信を保つことができます。
自分がアサーティブな対応をしようとしても、発端である相手がアグレッシブ(攻撃的)に来たときにどうすればいいか迷いますよね。
フォグギングはその時の対応手段として有効です。
コツは以下の3点です。
- 部分的に同意する:例の「そうかもしれないね」
- 条件付きで同意する:相手の意見の中で自分が同意出来る部分を探し、伝える
- 事実があれば認める:相手の意見に過去の事実が含まれているなら、それは認める
フォグギングは、批判や攻撃に対して冷静かつ柔軟に対応するためのアサーション技法です。
部分的に同意したり、一部の真実を認めたりすることで、対立を避けつつ自分の立場を守ることができます。この技法を使うことで、より健全で建設的なコミュニケーションを築くことができます。
5.夫婦どちらかが精神疾患の場合の、アサーション活用場面
①明確に状況を説明する
精神疾患の家族を生活の中でサポートする場合、相手への配慮を重視するあまり提案が漠然としてしまうことがあります。
「ゆっくりしてね」と言われても、その解釈が自分と相手とでズレている可能性はあります。更に精神疾患の人の場合相手の発言の裏の裏の裏くらいまで読み取るような習慣が出来ていることがあるので、抽象的なアドバイスをネガティブに捉える可能性もあります。
ゆっくりしてね、と言ったそばから家族が掃除や洗濯などで忙しくしている気配を感じれば、自分が出来ないことへの失望や、物音を立てることをあてつけと考えて落ち込むかもしれません。
『私はこれから洗濯して買い物に行くけど、あなたは好きにしてていいからね。お昼ご飯は一緒に食べようね』
と、自分が何をするのかも明確にすることで余計な想像を膨らませる予防になります。
②自分の限界やニーズを伝える
家族と言えど限界はあります。しかし家族だからこそそれを言い出しづらい、とも言えます。
病気になった人を支えたいと思いながら、自分の限界や疲労もある。限界があることそのものは相手も分かっていると思いますが、どの程度の疲労か、どのラインが限界なのか、は、こちらから言わなければわかりません。
『毎週末ずっと二人で家に籠っていると気分転換出来なくて辛い。月1回は友達と遊びに行く日を作りたい』
と交渉することで、自分の不満をため込み過ぎることがなく、相手にも何が負担になっているのかを知ってもらうことが出来ます。
③専門的な助けを促す
病気になった人は、本当はどんどん専門家の助けを得たほうがいいのですが、そこにリスクが無いとは言い切れません。
相手が医者でもカウンセラーでも役所の担当者でも、人と人であれば相性があります。また、病気の状態によっては新しい刺激そのものが負担になることもあります。
とはいえやはり専門家の手助けはあったほうがいい。
このとき、アサーション的な態度と手法で専門家への接触を促すことで、本人にその必要性を理解してもらうことが出来ます。
例えば入り口はアイメッセージを使います。
『私はあなたを支えたいと思っているけど、医学や心理学の専門家じゃないから分からないことがたくさんあるの。専門家と一緒にあなたを支えられると私も安心出来るんだ』
更に具体的な提案にはDESK法が使えます。
D(状況):お薬飲んでもぐっすり寝られないみたいだね
E(感情):朝起きた時すごく辛そうで、私も心配してるんだ
S(代替案):お薬以外の方法で、夜眠れるようになる方法を考えようよ
C(結果):そうしたら薬の効果ももっと上がるかもしれないよ
もしここで反発されたら、フォグギングが使えます。
相手: 「薬でダメならダメなんだよ」
自分: 「今効いてないって感じるんだからそうだよね。でもやってみて、ダメならまた考えようよ。私も一緒にやってみたいから」
6.今日からできるアサーション行動 3選
①ありがとうの習慣化
すごくシンプルですが、必要な場面で意識して「ありがとう」を言うことは非常にアサーションに役立ちます。これも自己表現だからです。
ポイントは「何でもかんでもありがとうと言えばいい」わけではないことです。
自分が嬉しい、助かった、ありがたい、と思ったときに、あえて口に出して言う、という習慣を作りましょう。
②NOを言う練習をする
拒否、否定、反対意見であっても、それが自分の意見なら伝える必要があります。それも自己表現だからです。
ただし言い方が重要ですよね。
ただ拒絶するだけだと間違いなく余計な摩擦が生まれます。それによって「やっぱりNOなんて言っちゃいけないんだ」という極端な教訓を自分に植え付けてしまいます。
ポイントは「なぜNOなのか」です。
時間がない、経験がない、やる気が起こらない、今は他にやることがある、など、理由を明確にすることでただの拒絶ではなく代替案を提案出来たり、相手の立場を無下にすることもありません。
③質問する
相手の要求や問いかけに、すぐに結論を出そうとすると、ノンアサーティブ化アグレッシブかのいずれかになりがちです。
すぐに結論が思い浮かばないということは、判断材料が足らないのです。
自分がYESというほうがいいのか、NOを伝えるべきかを決めるために、相手に質問ををして情報収集し、納得出来たところで自分の気持ちを伝えましょう。
質問⇔回答の繰り返しもコミュニケーションです。
7.まとめ
- 今の夫婦間の問題は「非アサーション的」だから起きている
- アサーションとは「あなたもOK、自分もOK」の姿勢
- アサーションの技法「アイメッセージ」「DESK法」「フォグギング」とは
- 夫婦どちらかが精神疾患の場合の活用方法 3点
- 今日から出来るアサーション行動 3選
コミュニケーション、というと、どうやって自己表現するか、アピールするか、と思われがちです。またはその反対に「相手に共感し相手を受容する」ことを想像した方もいるでしょう。
しかしその両方が必要なのがコミュニケーションです。常に双方向です。そしてどちらか一方だけが正しくてもう片方が間違っているわけでもありません。
お互いが相手が出来るだけスムーズに受け入れられる表現をすることで、相互理解が進みます。
夫婦こそ常に意識したいスタンスですね。
【参考文献】改訂版「アサーション・トレーニング」(平木典子著、金子書房)
~けいぜん庵 初の書籍出版のご案内~
『家族のうつ病を支える人へ』
~共倒れをしないために、今、あなたができること~
¥1,485(税込)
Amazon.co.jpより → 購入ページへ