日常の中で出来るリトリート5選

テーマ:自己啓発

日常の中で出来るリトリート5選
リトリート、という言葉をご存じでしょうか。

忙しい毎日を繰り返して、自分のことを後回しにしがちな社会人には何より必要なものかもしれません。
特に家族を支えるメンタルケアラーさんには日常的に取り入れていただきたいです。

今回は「日常の中で出来るリトリート」はないか、考えてみました。

1.リトリートとは

リトリートの語源はリトリートメント(retreatment)。
本来は避難所や隠れ家の意味を持っていたが、近年欧米では「日常生活から離れてリフレッシュする時間をもち、心身ともにリセットする」といった意味で使われていて、日本では『転地療法(療養)』とも言い換えられる
(ELEMINIST)


転地療養、という言葉が示すように、日常生活の場から離れてリフレッシュすること、と癒えそうです。
「トリートメント」ですから、お手入れです。
日々のストレスや疲労は、睡眠や食事だけでは補修しきれません。
塵ツモでたまっている損傷を手入れして元の元気な状態に戻す作業、と考えることが出来ますね。

2.制限が多い日常に取り入れる

とはいえ、すぐに非日常空間に飛んでいける人も少ないでしょう。
「いつかそんな機会があればいいな」と思い描くだけでもリラックス効果はありますが、「いつか」を思い浮かべながら更に無理を重ねていけば、疲労負債は溜まる一方です。

毎日の生活の中で、大きく無理することなく取り入れられればいいですよね。

しかし日常は制限だらけです。
リトリートするための特別な場所も、時間も作りづらいです。他者(家族含めて)の存在が気になってリラックス出来なければ効果も半減します。場合によってはそれが妨害と感じて余計ストレスを感じるでしょう。

反面、リトリートを日常に取り込めるとメリットが増えます。
まずすぐできる、手軽であるということ。そして「いつか」を待つ必要がない、つまり我慢しなくていい、ということです。

3.「デイリーリトリート」の方法

日常の中で行うリトリート、ですから、勝手に「デイリーリトリート Daily-retreat」と名づけました(笑)
上述したように、日常の中でちょこっと出来るリトリートで、疲労負債をため込まずにリフレッシュする方法を5つ考えました。

①ジャーナリング

テーマを1つ考えて、時間(10~20分)決めて、その間テーマについて思い浮かんだことをただひたすら書き続けることをジャーナリングと呼びます。
別名「書く瞑想」ともいいます。
終わった後自分で読み返しますが、ルールの一つとして「人に見せない」があります。誰にも見せないので、良い悪い・面白い・間違っている、等は一切考える必要はありません。
慣れていくと、書いているうちに「自分はこんなことを考えていたんだ」ということに気づくことが出来ます。
ポイントは「手書き」です。

②異次元を楽しむ

映画、ドラマ、アニメ、ゲームなどの、自分自身の現実の生活とは全く関係ない世界にどっぷりはまり込むことで、脳内がリフレッシュされます。

2時間程度で結末まで見れるので、個人的には映画がおすすめです。好みはあると思いますが、ファンタジーやSFのように、その世界の決まり事を体験できるような内容だと効果が高いと思います。

③情報源のオフ

デジタルデトックス、とも言いますが、外部から情報が入ってくる装置を全部オフにしましょう。
スマホ、パソコン、テレビ。新聞や雑誌も片付けましょう。仕事を思い出させるような書籍も仕舞いましょう。
代わりに目を閉じて音楽を聴いたり、写真集を眺めたり、ぼーっと外の景色を見るのもいいですね。

④オンラインの集まりに参加する

コロナ以降一気に増えたオンラインサロンやオンラインセミナーに参加してみましょう。
ビジネスや勉強目的以外でも、ヨガ、趣味、自分探し系、子育て中のお母さんの集まりなど、多種多様です。もちろん無料で参加できるものもたくさんあります。
女性限定などもありますから、自分が無理なく参加できるものを探しましょう。
普段の自分とかかけ離れたジャンルのセミナーに参加すると、新しい視点を得られます。

⑤手作業

普段頭を使った仕事をしている方は、簡単で単調な手作業に没頭することでリフレッシュ出来ます。①のジャーナリングもその一つです。
私がおすすめしたいのは写経です。と言っても正式な写経は難しそうだし準備や片付けも面倒そうですよね。
今はすでに用紙にお経が印刷されているものが売られています。筆じゃなくて筆ペンでいいです。
または折り紙。久しぶりに挑戦すると意外と難しい。手作業に集中している間は非日常です。

こうしたデイリーリトリートを日常の習慣にしつつ、「いつか時間が出来たら」本当に非日常空間へ行ってリフレッシュするといいでしょう。
リトリートの意味が分かった上で行くわけですから、一層非日常に心身を浸すことが出来るのではないでしょうか。

4.リトリートのメリット・効能

こうしたリトリートによって、どんなメリットや効果が得られるでしょうか。

  • 自分と向き合う時間が持てる
  • 一人になることで、他者との繋がりを再確認出来る
  • 自分に本当に必要なものは何か、気づける
  • 新しい気晴らし趣味が見つかる
  • 気持ちが整理出来、心に余裕が生まれる
  • 「自分はまた頑張れる」という自信を持てる


大人の日常は、やらなければいけないタスクで埋め尽くされています。一つ終わればまたすぐ次。こなし続けるうちに、空いた時間も「何かしないともったいない」と考えるようになります。
その「何か」を、今までは仕事や家事、勉強に充てていたなら、3回に1回はリトリートに充ててみましょう。

それだけで「自分は何のために頑張っているのか」「これからも頑張ることが出来るのか」に、自分なりの答えを見つけることが出来るはずです。

5.ケアラーにとってのリトリート

では家族をケアするケアラーにとってのリトリートとは何でしょうか。

レスパイト、という言葉があります。これも「休息」「休養」という意味で、「レスパイトケア」という時、ケアラーが息抜きをするために要支援者を施設等で預かる福祉サービスを指します。

レスパイトを積極的に取り入れてほしいと思いますが、自分が休むために家族を外に出すことへ罪悪感を覚える人も少なくないでしょう。

ですが「リトリート」であれば、自分のケアが中心です。レスパイトのような抵抗感を感じることは少なく、レスパイトよりも積極的に自身のリフレッシュを狙うものです。

ストレスと責任感で日々フル回転のケアラーこそ、日常の中でリトリートを取り込んで頂きたいと思います。

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西岡惠美子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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