心の強さは「柔軟性」
体を休めるのは、横になって目をつぶることである程度は可能です。
しかし、「心を休める」のは、どうすればいいでしょうか。
心の休ませ方が分からない場合の、手がかりやきっかけを考えてみました。
≪心が休まらない理由≫
考えてみれば、頑張る方法や心構えは小さい頃から教えられるのに、上手な心の休ませ方・リラックス方法は誰も教えてくれませんよね。
大人も知らないのかもしれません。
心が休まらない、という方は、不安感が強い方が多いです。
不安が強くて休むことが出来ない方は、こんなことを考えていることが多いのではないでしょうか。
- 頑張らない自分は価値が無いと思っている
- ずっと頭のなかで「やらなきゃいけないこと」が次々湧いてくる
- 「やらなきゃいけないこと」をやらなかった時が怖い
- 現実の状況より不安感のほうが強力
- 過去に不安が何度も的中しているから、「考えすぎだ」と思えない
- 子どもの頃、ゴロゴロしていたら叱られた
- 良い予想ををするよりも、悪い予想をして「保険」をかけている
- 休む=怠けることだと思っている
- 自分はもっと努力しなければいけないと思っている(休む権利はない)
- 休みたい、という気持ちが分からない→「休まなければ」なら分かる
- そもそも休むことが出来ないくらい色々抱え込んでいる
- 手の抜き方・楽する方法・逃げる方法も分からない
こういう方は、ひるがえせば「頑張ること」「役目を果たすこと」「責任を持つこと」「働くこと」「我慢すること」は得意です。
これらは全部長所ですから、やればやるほど周囲から褒められます。
それと反比例して、逆の行為である「休む」「楽する」「手抜きする」「逃げる」が出来なくなってしまうのではないでしょうか。
≪自ら「休もう」と思えるまでの流れ≫
心を休ませることだけを心がけると、結局は「休まなければ」と自分を追い込むことになります。
気持ちだけを変えるというのはとても難しい。
まずは行動面・体調面から「休む習慣」を作っていきましょう。
- 体を休めるためのルールを作る
- ◇夜○時~朝○時の間は、トイレ以外布団から出ない
- ◇昼休憩中は仕事しない
- ◇階段じゃなくてエスカレーターやエレベーターを使う
- 「あれもこれも全部やれ」と指示する人から離れる
- 息抜き、ブレイクタイムから休む練習をする
- 少しずつ、休んでも不安は的中しないことを体験する(何度も)
- 手抜き・楽すること・逃げる方法を考えてみる
- 「やらなきゃ」よりも「やりたい」ことの量を増やす
- 体調の変化をチェックする(日中の眠気、頭痛・肩こり・胃痛、集中力、イライラ、食欲不振など)
体が休むことを覚えると、自律神経のなかの「副交感神経」が優位になります。
そうすると血管が開いて体中に酸素と栄養が行きわたり、セロトニンというホルモンが分泌されて心身がリラックスする準備が整います。
体から緊張をほぐしていくことで、心を休ませることへ近づいていきましょう。
≪「休みたい」と思えるようになったらGOAL≫
心の休ませ方が分からず困っている方は、「休まず頑張る」習慣を長い期間かけて身に着けてきたのですから、すぐに休めるようにならなければ、と焦らないことが一番大事です。
「休む」という言葉は、「安らぐ」「心身を楽にする」「動きを止める」「ずっとやっていることをやらない」と言った意味があります。
休んだことの先にどんな意味が? と考える必要はありません。
休む、という行為自体に意味があるのです。
休む、と一言で言っても色んな形があるでしょう。
安らぐ、という意味なら、不安や恐怖、焦りからの解放
楽にする、という意味なら、役割や責任からの解放
ずっとやっていることをやらない、というなら、見た目は動いているかもしれませんが「やりたいこと」のために動いているのでしょう。
『親が死んでも食休み』と言います。
それくらい、休むことは、頑張るのと同等に必要なことです。
自分が納得して休めて、心が安らぐ方法を見つけられたら、「休み」上級者ですね。
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