英検1級道場-2016-3で1級に合格した元受講者からの投稿を紹介します
還暦を超えて、英検1級に合格しても、さらにあくなき挑戦を続け、
この度、全国通訳案内士試験に合格することができた元受講者へのインタビュー記事です
やる気と、元気をもらってください
岡田さんは、2020/8~2021/12の18か月で70時間、オンライン・マンツーマン・レッスンを受け、英検1級に合格されました
それに満足することなく、優秀な成績で3回合格され、英検から表彰された実力者です
最初のレッスンで私はこう伝えました
「率直に言います。準1級からやり直し、基礎を固めなおすことからやっていきましょう」
その岡田さんが、下記のように、驚くべき高いレベルに成長しておられます
努力すればこうなれるんだとういう見本です
私の愛読書の漫画「ミステリーと言うなかれ」(著者 田村由美)の中で、主人公の整(ととのう)君がこう言うのです
ものごとを達成するには三つの条件が必要である
正しい方向、正しい方法、適度な物量
岡田さんは、正にこれを実践して成果を出した人です
下記に、多くのシニアの活躍の模様を紹介しています
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/?jid=5003194
因みに、インタビューした私は
2001年 通訳案内業試験
2007年 通訳案内士試験(民営化の流れで制度変更があった)
の両方に合格しています
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元受講生 岡田篤様
小学校英語科主任
全国通訳案内士
留学カウンセラー
Q1 英検1級に合格してもまだ挑戦を続けるのですか?
A1 英検1級に最初に合格した時は、まだまだ本当の英語力になっていない、現場で通用する力はまだ距離があることを感じていました。
その後、2回続けて合格し、3回目の合格後に、英検協会から奨励賞をいただきました。
3回目の合格後、自分の中では英検には一度区切りをつけ、別のことへの挑戦を始めようと思いました。つまり、英語を使って自分の世界を広げたいと思いました。
Q2 そこで、すぐに全国通訳案内士試験に取り組まれたのですか。
A2 すぐに、というわけでありません。ステップを踏みました。
この試験のハードルの高さは理解しており、まず民間資格でのガイド資格を取得しました。
このガイド資格の要件も、全国通訳案内士試験をベースにし、それよりもより質の高いガイド養成を目指しているので、簡単には取得できるものではありませんでした。
以下に本サイトにレポートしたことがありますので参考にしてください。
民間資格といっても旅行業法に基づく正式な資格です。
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5177423/
Q3 では、上記リンクにあるFTM1級というガイド資格でガイド経験を積まれて全国通訳案内士試験に臨まれたのですか。
A3 インターンや研修をメインに行っていました。仕事上、国際交流の機会があり、その延長として海外ゲストのアシスト、自己研修という位置付けとして活動していました。
海外ゲストと英語で話す機会も増え、英検1級の力を試すいい機会になりました。また、現場を知る、ということは試験を受ける上でも大いに役立つ知識や経験となります。
特に、全国通訳案内士試験の面接試験では、ガイディング力、コミュニケーション力やホスピタリティが審査されるので、多少でも現場経験があることは一定のアドバンテージにつながります。
Q4 全国通訳案内士試験で一番苦労した点は何ですか。
A4 2次面接試験です。この試験の本丸です。1次の筆記試験も難関ではありますが一次は予備的な関門だと思います。一定の知識を持っているかが試されるわけで、ガイドとしての資質を問うことを直接の目的とはしていないようです。
一方、2次試験は直接的にガイドとしての資質、人となりを見られるので、英語が話せる、知識だけがあるだけでは対応できないものだと感じてきました。
「試験は人生そのもの」とある先生から教えていただいた言葉があります。自分が歩んできた人生が試験に集約され、そこが見られる、という解釈も成り立つ、「大人の試験」に感じました。
Q5 具体的にどのようにこの対策をされたのですか。
A5 予備校で講座を受講しました。本を読んで1人で勉強するには限界のある試験だと思っています。特に2次試験は、試験官に自分がどう映るのかを確認する必要もあり、時に不都合な自分と向き合う機会となります。
そして、自宅では徹底的にアウトプットの練習を行いました。日本の歴史、文化、事象など講座で学んだ表現がスラスラ言えるようになるまでやりました。
さらに、この試験では、試験官が話した日本語(120–150字程度)を1分程度で英語に訳すパートがあります。語彙力も必要ですし、瞬時に長い日本語から英語を組み立て、表現することが求められます。
さらに、テキストの暗記では合格できない試験でもあります。日本文化をいかに海外ゲストに興味を持ってもらえるか、楽しい時間を過ごしてもらうか、というテキストでは表現しにくい、現場の空気感に対応するスキルが問われていると考えています。
知識+伝達スキル=コミニュケーション及びホスピタリティという公式を自分なりに作っていました。
Q6 この公式をもう少し詳しく教えてください。
A6 本番で、私が選んだスピーチしたトピックは、「神輿」です。お神輿について2分間で説明することが求められます。
ここでお神輿の知識を一方的に(暗記した内容を)説明することに陥りがちですが、これを避けました。他の受験生と何か違うアピールポイントも必要なので、自分のスタイルを考えました。
ガイドになりきって、現場のつもりで話し出しました。
「お神輿って、見たことがありますか?」Have you ever seen Mikoshi?
試験官は答えたそうな表情で採点用紙から顔を上げてくれました。でも実際は答えないです。
次に、Please take a look at the Mikoshi over there. Can you see it? と、架空のシーンを作り上げました。
試験官は、Yes,とは言いませんでしたが、頷いていました。ここでコミュニケーションが取れている、と感じました。 こうなると、多少硬い説明でも聞いてくれます。
Mikoshi is a portable shrine. A Shinto deity is in the Mikoshi, the deity is traveling around the town with the locals who are carrying it.
The deity loves traveling, because he can meet many people in the town.
神輿は、氏神様が入っていて地元の人が担ぐ、町を旅する、地元の人と出会う。神様は人との出会いがあるから旅行が好き。
The deity will be taking a break so you can see the portable shrine just in front of you, would you like to see it? Would you like to communicate with the deity?
神様は休憩をとりますから、近くで神輿が見られますよ、ご覧になりますか。神様とコミュニケーションを取りますか?
すらすら言えなくても、こうしたことが伝わるかが問われる試験、英検は正確な英語、文法が求められるが、この試験は、互いの心に響き合うかが大切と言われています。
試験官が答えたくなる、試験官からコミュニケーションをとりたくなってくれればいいなあ、と思いながら上記のように、擬似ツアーのプレゼンテーションを展開しました。互いに心の中でコミュニケーションが成立していたように感じました。その後のQ&Aでも、いい雰囲気で会話ができました。
Q7 英検1級とどちらが難しい試験ですか。
A7 どちらも最難関であることを体験しました。英検1級はかなり高い英語表現力が求められます。面接でも1級レベルの単語や構文を使うことが必要な場合も多くあります。
通訳案内士試験は、面接ではそこまで難易度の高い表現は(おそらく)求められませんが、日本事象解説、コミュニケーション、ホスピタリティ、英会話の力の総合力が大切と思われます。
Q8 通訳案内士試験は、「英語の試験ではなく、英語で行われるコミュニケーションの試験」という言い方もありますが、正しいですか。
A8 はい、かなり近い表現だとは思います。ただ、ちょっと加えるなら、英語でコミュニケーションを取るには、特に会話力が必要だと実感しました。
これは難しい単語を使うことより、適切かつ瞬時に反応、表現できるという意味での会話力です。
さらに評価観点に文法、発音などがあることからも、一定レベルの英語の試験要素が含まれていることは忘れてはいないと思われます。
Q9 私のコラム(以下の私見)はどうお考えになりますか?
「通訳案内士試験は、日本に来る外国人観光客に外国語で案内するための能力を判定する試験のはずです。なのに、問題作成者の意図を疑わざるを得ないような問題が出されることがあるのです。
(中略)
これまで英検1級合格者数名が英語免除で挑戦しましたが、試験内容に上記のようなものが含まれているために、挑戦をやめてしまった方がいます。
私は、この試験で英語以外の試験項目の勉強を続けるべきかと相談を求められたときに、さっさとあきらめて別のチャレンジをするように推奨しました。」
A9 ご指摘の考えもその通りだと思いますが、「問題作成者の意図を疑わざるを得ないような問題」も減少傾向にあるという見方もあります。2025年度の問題は、しっかり基本を押さえておけば、合格点には達する可能性が高いと分析をされた予備校の講師もいらっしゃいました。
私の場合、海外で、日本に興味を持っている方との出会いも多いです。日本のことについていろいろ質問されて上手に答えられなかった、知識不足だった、という苦い経験があります。だから、試験対策講座で日本の知識を増やせたこと自体に大きな収穫はあったと思っています。
さらに、前述の通り、2次試験では英語力プラス・アルファの部分を学ぶことができたことは、私の人間性をも変化させるいいチャンスでした。外国の方と交流がある際に良好な関係をつくるスキルを学ぶことができたと考えています。
つまり、目的とそれを目指すやる気があったら挑戦した方がいい、というのが私の意見です。
「英検1級はゴールではありません。しかし、確かな土台になります。そして英語を、人とつながる道具へと導いてくれる資格」だと私は考えています。
次の目標を定めてさらに頑張りたいと思います。



