英検1級道場-2016-3で1級に合格した元受講者からの投稿を紹介します
英検1級合格後に通訳案内士試験を突破した元受講生から体験談が届きました
元受講生の方から、英検1級合格の後に通訳案内士試験を突破したという報告がありました
英検1級合格までもかなり苦労されましたが、ご自身の目標を達成するまでがんばられたことはすばらしいと感じます
以下に体験記をシェアします
(ご本人の了承により、編集作業をしております)
<通訳案内士試験突破までの道程>
私は2023年第3回(2024年3月3日)の英検1級2次試験に合格した後、2024年12月8日に行われた全国通訳案内士試験にも合格しました。英検1級合格から1年以内の合格を果たしましたので、その経験をもとに合格体験記を記します。
全国通訳案内士は、通訳案内士法において「報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内を行うこと)を業とする」と定められている国家資格です。
受験に際しては語学力だけでなく、日本の地理・歴史・一般常識・実務といった科目を「ほぼ同時に」クリアする必要があります。
私は、この試験においては、一部科目だけ合格ができていないということにならないように、英検1級を含む3科目の免除資格を取得しました。
とはいえ、それまでには歴史検定日本史2級で2回不合格、英検1級2次試験で6回不合格、その過程は精神的に非常に厳しいものでした。
最終的に通訳案内士のために取得した資格は以下のとおりです。
• 英検1級合格
• 歴史検定 日本史2級合格
• 旅行業務取扱管理者(国内・総合)取得 ※免除目的なら国内のみで可
• その他(ご当地検定、世界遺産検定2級など)
これらのおかげで、一般常識と実務のみ受験することに成功し、1次試験は1回で合格しました。
以下は2次試験の対策について記載します
2次試験の構成
通訳案内士の2次試験は、以下の3つのセクションで構成されています。
A.プレゼン(英検1級のスピーチ相当)
B.逐次通訳
C.シチュエーション問題
それぞれ順に説明します。
A. プレゼン(スピーチ)
英検1級のスピーチに近く、3つのお題の中から1つを選び、2分間のプレゼンを行った後、面接官から質問を受けます。
この試験では採点項目のうち「ホスピタリティ」が非常に重要です。「いかに相手を楽しませたか」「相手を楽しませようと努力したか」という点が評価されると感じました。
実は前回(2023年度)の試験では不合格でしたが、その要因はスピーチが教科書的で面白みに欠けていたことだと反省しました。
そのため、日本の様々な事象のストックを用意し、本番ではそれを活かしてスピーチしました。面接官からも行為的な反応を得られ、手応えを感じました。
B. 逐次通訳
日本人面接官が読み上げた日本語を、聞き終えた後に英語に通訳するというセクションです。英検1級では類似の形式がないため、独自の対策が必要でした。逐次通訳の基礎から具体的な練習方法までは、通訳案内士対策の某予備校のオンライン講座で学び、練習時は、(私の場合ですが)文字をできるだけ抽象化し、最小限のメモに留めることでスムーズに対応しました。
C. シチュエーション問題
このセクションでは、面接官(外国人観光客役)に対して適切な対応を行います。細かい知識は不要ですが、①面接官(お客様)の要望を正しく聞き取ること ②ガイドとして適切な振る舞いをすることが求められます。
私は以下の作戦をとりました。
1. 不明点(特に何がしたいか、何をしてほしいか)を、積極的にお客様(面接官)に質問する
2. プランを2通り用意し、選択肢を提示することで相手の満足度を高める
これらの対策により、今回合格することができました。
今後は、ガイドとして実務経験を積み、現場で活躍できるよう精進していきたいと思います。
これから全国通訳案内士を目指す方へ
英検1級を持っていれば、語学力は十分です。
問題は、①日本の文化・歴史・観光知識の習得 ②プレゼンでのエンターテイメント性の向上です。
後者については、個人的な経験やアイデンティティを活かしたスピーチを心がけると、より魅力的なプレゼンになると感じました。
これから受験される方の参考になれば幸いです!



